Yaffee's Whisky Blog

穀物、水、イーストという3つの材料から多彩な味が生まれ、長い熟成で気候風土や歴史、いろんな文化も取り込んで感慨深いお酒となっていくことがウイスキーの魅力だと思います。その魅力を少しでも伝えられるよう様々な情報を発信できたらと思います。またウイスキー以外にもいろいろな良酒たちをご紹介できたら幸いです。

ブログランキング・にほんブログ村へ

アイリッシュウイスキーの種類と製造

f:id:yaffee28ppm:20200124042010j:plain



 

 

 

 

アイリッシュウイスキーには4つの種類があります。

モルトウイスキー

アイリッシュモルトウイスキーはスコッチと基本的に作り方は同じです。ただ定義でもあったようにアイリッシュではオーク製の樽以外でも熟成が可能です。また規定はないですが、スコッチでは2回蒸留が多いのに対してアイリッシュでは3回蒸留が多いです 。そのためスコッチでいうローランドモルトの特徴に近いスムースで穀物様の強い味わいが多い です。

 

アイリッシュポットスチルウイスキー

アイルランド独特のウイスキー大麦麦芽のほかに未発芽の大麦や小麦・ライ麦・カラスムギなども使い、ポットスチル(単式蒸留器)で蒸留 します。しかし材料に規定がないとグレーンウイスキー区別できなくなってしまうため、2020年現在では大麦麦芽と未発芽の大麦がそれぞれ30%以上、それ以外の穀物は5%未満 と決まられています。しかしこの規定では最も重要なそのほかの穀物の味わいが出にくいため、現在アイルランドで増え続けているマイクロ蒸留所から批判的な意見も出ています。そのため今後この定義は見直される可能性もあります。

 

・グレーンウイスキー

アイリッシュのグレーンウイスキー連続式蒸留機でも単式蒸留器でもどちらを使っても大丈夫 ですが、基本的には連続式蒸留器を使います。また単式蒸留器を使った場合、上のポットスチルウイスキーと区別できないため、大麦麦芽の使用は30%未満 と決められています。

 

アイリッシュブレンデッドウイスキー

スコッチがモルトウイスキーとグレーンウイスキーだけに対してアイリッシュウイスキーにはブランデッドウイスキー以外に3つのウイスキーがあります。アイリッシュブレンデッドウイスキーは3つのうちどれか2つを混ぜればブレンデッドウイスキーとなるため、スコッチよりブレンデッドウイスキーの組み合わせがたくさんできます

 

 

 

 

基本的にはスコッチウイスキーと同じような手順、製造方法で造られます。

 

そこでポットスチルウイスキーモルトウイスキーとは違う点のみまとめていこうと思います。

 

ポットスチルウイスキーで使われるモルト以外のほかの穀物モルトより圧倒的に硬い です。通常モルトウイスキーで使われるモルトミルではうまく粉砕できないこともあるため、昔は石臼で粉砕を行っていたようですが、現在ではハンマーミルを使うことが多いです。

そしてモルト100%ではないため糖化には時間がかかります 。その長時間の糖化が独特のオイリーさを生んでいる と考えられています。多くの作り方は留液のアルコール度数をスコッチより高い80%で蒸留するため、ライトな味わいで熟成の早い原酒 ができます。

 

またポットスチルウイスキーに限らず、アイリッシュウイスキーの熟成方法は多くはパラダイス式という樽を縦置きにし、パレット板に並べる方式 を採用しています。この方式はフォークリフトでパレット板単位ごと移動できるため効率がかなり良く、省スペースで熟成できます。また熟成自体もスコッチに多い横置きで熟成させる方式より早く熟成させることができますが、樽からの液漏れが生じやすいです。

 

ちなみにWhiskyとWhiskeyの違い

 

 

各国のウイスキーのラベルをよく見るとウイスキーの綴りがkとyの間にeが入るものがあります。これはスコッチと明確に区別するためにアイリッシュが「鍵(key)のかかる」eつきの綴りとなった ようです。

またこの違いはアメリカンウイスキーでもeのあるものないものがありますが、これはもともとの家系がスコットランドの家系かアイルランドの家系かの違い だといわれています。

 

次回はアイルランドの蒸留所の紹介と日本で手に入るおすすめのアイリッシュウイスキーを紹介します。