Yaffee's Whisky Blog

ウイスキー好きの料理人が書くウイスキー中心のブログ。

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バーボンウイスキーの製法


 

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バーボンウイスキー製法はスコットランドのグレーンウイスキーの製法とは同じような原料と連続式蒸留機を使いますが、似て非なるものです。

単にバーボンウイスキーの製法を見ていくより違いを比較しながらのほうが面白いと思うので、比べながらご紹介させていただきます。

 

原料

 

 

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両方とも原料として入れるものはトウモロコシをメインに小麦、未発芽の大麦などの穀物を使い、糖化材として大麦麦芽を使用します。

しかしバーボンウイスキーの原料は前回の記事でも書いたように51%以上はトウモロコシと決まっています。実際にはコーン70~80%程度、その他の穀物(一般的にはライ麦か小麦)が20~30%というレシピ(この比率・レシピのことを「マッシュビル」といいます)が多いです。

トウモロコシが多いと甘くまろやかになり、ライ麦を使うとスパイシーな仕上がりになり(フォアローゼスが比較的多め)、小麦を使うとマイルドでソフト舌触り(メーカーズマークが代表格)になります。蒸留所ごと、銘柄ごとにそれぞれ違ったこだわりのレシピで造られています。

 
フォアローゼス プラチナ(フォアローゼズ) 43度 750ml 正規

 
【正規品・箱入】メーカーズマーク プライベートセレクト Tamatebako3 シングルカスク カスクストレングス ケンタッキー バーボン ウイスキー 53.85%(107.7PROOF) 750mlmaker’s mark private select Tamatebako2 singlecask caskstrength kentucky bourbon whisky

 

 

余談ですが、バイオマスエネルギーが注目されてから世界的にトウモロコシの値段が上がっています。そのためスコットランドや日本のサントリー、ニッカのウイスキーに比べて熟成年数が短く、比較的原酒のあるバーボンウイスキーでも値上がりが起きているのは原料の高騰が大きいかと思います。

 

 

反対に一般的なグレーンウイスキーはあまり原料にこだわっていないところが多いです。それより安価な原料でニュートラルに近いスピリッツを作ることに重きを置いているところが多いです。そのため比率は公開されていません。

 

推測ですが、スコットランドに限らず、一般的なグレーンウイスキーはそれぞれの原料の仕入れ値によって比率を変えているのではないかと思います。グレーンウイスキーは連続式蒸留機でピュアなアルコールに近い状態にするため、原料を変えてもウイスキーとしての味わいが変わることが少なく、原価を調節すればウイスキーの原価をほとんど変えることなく作ることができるのでスコットランドブレンデッドウイスキーの値上がり幅が少なくコスパがいいのはそういうことではないかと思います。


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糖化

 

 

 

糖化工程はバーボンウイスキーもグレーンウイスキーも同じように「クッキング」という作業を行います。

クッキング」とは簡潔に言うと麦芽以外の原料を煮込んでドロドロのおかゆにすることです。麦芽にしていない麦や皮や身が硬いトウモロコシは煮込んで柔らかくしないと糖化しにくく、また酵母も働きにくくなってしまうためこの作業が必要になります。

 

しかし仕込み水の関係でグレーンウイスキーでは行わない方式を採用しています。

バーボンで多く使われる仕込み水は「ライムストーンウォーター」という硬度300~350という硬水が使われます(南アルプスの天然水が硬度30程度)。pHも7以上と少しアルカリ性寄りでそのままでは糖化酵素酵母が働きにくくので「サワーマッシュ方式」という方法が用いられます。

 

サワーマッシュ方式」とは蒸留廃液を使って仕込み水のpHを調節し、糖化酵素酵母が働きやすい環境に整えることです。さらにこの方式を行うと香味成分が多く、薫り高くて力強い味わいになります。また発酵時にほかの雑菌の繁殖を抑えたり、酒質を安定させたりとさまざまな効果があります。現在ではバーボンの生産者のほとんどが採用しているためサワーマッシュ法を行っていないバーボンを探すほうが困難です。

 

 

発酵

 

 

 

バーボンでは酵母へのこだわりが強いところが多いです。各蒸留所がオリジナルの酵母を毎回独自培養して造っているところが多く、また別々の酵母で作った原酒たちを組み合わせて製品化するところも多いです。

反対にグレーンウイスキーは複雑な香味細分は必要としていないのでニュートラルな酒質を生む酵母が使われます。

 

発酵時間はややバーボンのほうが長いですが、モロミのアルコール度数はほとんど同じぐらいかややバーボンのほうが少ないぐらいです。

 

 

蒸留

 

 

 

かなりマニアックな話ですが、基本的にグレーンウイスキーで主に使われるのはアロスパス式という連続式蒸留機、バーボンではビアスチルとダブラーという2種類1組の連続式蒸留機が使われます。

グレーンウイスキーのアロスパス式は普段の蒸留では分離しにくいフーゼル油まで分離することができる連続式蒸留機です。そのためかなりクリアでニュートラルな留液を得ることができます。蒸留後のアルコール度数も90%程度と高めです。

 

 

バーボンのビアスチルの原理はコフィー式スチルの粗留塔とほとんど同じです。数段の棚のある蒸留塔の中で連続的に蒸留が行われます。ダブラーの見た目はポットスチルに近いですが、仕組みは全く異なり連続的に蒸留を行う精留塔となっています。

バーボンでは複雑な香味成分やパワフルな味わいが必要となっているので蒸留時のアルコール度数も法律では80%ですが、65~70%程度で蒸留されるところが多いです。

 

 

熟成

 

 

 

グレーンウイスキーとバーボンウイスキーの最も大きい違いは樽だと思います。バーボンは内側を焦がした新樽の使用は義務となっています。つまり味わいに強い樽由来の香味成分が抽出されますが、グレーンウイスキーは香味成分があまり出ないプレーンカスク(3・4回使用し再活性化の行っていない古樽)が使われることが多いです。

 

 

 

次回はおすすめのバーボンについて書いていこうと思います。


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