Yaffee's Whisky Blog

ウイスキー好きの料理人が書くウイスキー中心のブログ。

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蒸留酒とは?


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今回は初歩の初歩に戻って蒸留酒について書いていこうと思います。

 

 

蒸留酒とは

 

簡単に言うと「蒸留したお酒」のこと。

アルコール発酵してできるお酒を蒸留すれば「蒸留酒」という話で、基本的にはアルコール度数20%以上のお酒となります。海外で蒸留酒というとアルコール度数40%以上が多いですが、日本ではもともと焼酎の文化があるのでアルコール度数は20%ぐらいが多いと思います。

 

あとよく歴史系の映画や漫画などで傷口を蒸留酒で洗うシーンを見ると思います。多分昔からアルコール消毒という考え方もあったのでと思いますが、アルコール消毒できるアルコール度数は60%以上90%以下と調理師学校で習います。つまりアルコール度数20%の焼酎は消毒には使えません。

ちなみになぜ90%以下なのかというと高すぎるアルコール度数では水分と反発しあうので手や傷口の隅々まで浸透できず、殺菌効果が薄れるそうです。確かベストのアルコール度数は70~75%程度だった記憶があります。

 

ちょっと脱線しました。ただ今結構需要なある話かなと思います。

 

 

飲むとカーと胸が熱くなることや消毒にも使えること、腐らないことなどいろんな理由から「生命の水」とも呼ばれていて、それぞれも蒸留酒の語源となっていることもあります。

また英語でも蒸留酒全般のことを「スピリッツ」と呼びます。

例えば

ウイスキーの語源はゲール語の「ウシュク・ベーハー(Uisge-beatha)」

ウォッカの語源は「ズィズネーニャ・ワダ(生命の水)」という言葉の「ワダ(Voda/水)」

ブランデーのフランスの呼び名「オー・ド・ビー(Aeu-de-vie)」などなど

 

醸造酒・蒸留酒・混成酒の話

 

お酒には基本{醸造酒・蒸留酒・混成酒}の三つがあります。醸造酒は醸して造るお酒。要はアルコール発酵して造るお酒のことでワイン、日本酒、ビールなどがこれに含まれます。さらに詳しく掘り下げると醸造酒にも3タイプあり、今あげた例のワイン、日本酒、ビールはそれぞれ別のタイプになるのですが、それはまた後日……。

 

そして蒸留酒はさっき書いた通り蒸留したお酒。醸造酒を蒸留したら蒸留酒となるわけです。かなり大雑把に説明するとワインを蒸留すればブランデー、ビールを蒸留すればウイスキー、日本酒を蒸留すれば焼酎といった感じです。

 

そして混成酒は醸造酒や蒸留酒にスパイスやハーブ、花、果物などの香味や砂糖などの味を混ぜたもので、リキュールなどがこれです。

 

蒸留酒の種類

 

蒸留酒は原料ごと製法ごとに様々な種類があります。

 

 

 天然原料のニュートラルスピリッツジュニパーベリーを中心にボタニカルで香り付けジン

原料 製法 名称
穀物 酵素で糖化、基本熟成 ウイスキー
穀物、ビート(砂糖大根)、イモ類など 白樺の炭でろ過 ウォッカ
穀物、米、イモ類 基本麹により糖化 焼酎・泡盛など
果物 特定の製法 ブランデー
リンゴ 熟成、特定の生産地で製造 カルバドス
ブドウ 熟成、特定の生産地で特定の製法 アルマニャック、コニャック
ブドウ粕 特定の製法 マール、グラッパ
サクランボ 特定の製法 キルシュ
さとうきび糖蜜 特定の製法 ラム、カシャーサ黒糖焼酎
リュウゼツラン 特定の地域で特定の製法 テキーラ、メスカル
高粱 独自の麹で発酵、カメなどで熟成 白酒

 

世界4大スピリッツとブランデー・ウイスキー

 

上記の表の中で世界4大スピリッツといわれているのが「ウォッカ、ラム、テキーラ、ジン」です。

 

ウォッカ Vodka

 

ウォッカ穀物やイモ類、砂糖大根など天然原料を糖化、発酵、蒸留し、白樺の炭でろ過を行ったもの。中には熟成させるものもありますが、基本的には熟成はさせないものが多いです。

 

ウォッカというとロシアというイメージが強いとは思いますが、実は世界一のウォッカ大国はアメリカ。ロシア革命で亡命してきた人たちが各地で作りは始めたそうですが、アメリカの禁酒法解禁以来カクテルベースとしてウォッカに注目され、生産量は世界一位となっています。

 

ウォッカについてまとめた記事は今のところないので今後勉強して書こうと思います。

 

ラム Rum・Rhum・Ron

 

ラムに関しては以前記事にまとめたようにさとうきびを原料とした蒸留酒であれば、ラムと名乗ることができます。つまり奄美大島黒糖焼酎もラムの一種ということになります。

しかしラムは大きく3タイプに分けることができます。

それはイギリス系のRum、フランス系のRhum、スペイン系のRonです。もともと生産地が3つのうちどの植民地だったかにより変わってきます。それぞれイギリス系ならスコッチの技術が、フランス系ならコニャックの技術が、スペインならシェリーブランデーの技術が周到されているのでそれぞれ味わいの特徴が違ったものとなっています。

 

詳しくは過去にまとめた記事をご覧ください。

 

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テキーラ

 

テキーラは最も勘違いの多いお酒だと思います。多分罰ゲームとして若い時に飲まされることの多いお酒だからだと思います。

 

まずテキーラの原料ってサボテンだと思っている人は多いのではないでしょうか?

テキーラの原料はサボテンではありません。「アガベ(和名:リュウゼツラン)」という多肉植物の一種から作られます。しかもテキーラ使用できるアガベは200種以上ある中でも「アガベアスール(ブルーアガベ)」という一種類のみ。そしてそのアガベテキーラの製造に使えるサイズまで成長するのに平均で7年もかかります。そこから加熱(糖化)、搾汁、発酵、蒸留、熟成(ブランコは必要なし)と製品となるまで長い年月がかかります。

 

そう思うとテキーラの一気飲みってもったいなくないですか?(もちろんすべてのお酒は手間のかかる作業や長い年月を経て製品化されますし、ご自分の健康を害する飲み方なのでやめて頂きたいですが……)

 

ほかにもテキーラはアルマニャックやコニャックのように限られた地域でしか作ることができません。それもメキシコ国内のハリスコ州テキーラ村周辺の特定地域しか作ることができません。

ほかにも細かい規則があります。

 

またテキーラもいずれもっと詳しく解説していけたらと思います。

 

ジン

天然原料のニュートラルスピリッツにジュニパーベリーとその他ボタニカルで香り付けしたものがジンとなります。ここでジンについて蒸留酒ではなく、混成酒ではないか?という疑問がわいてくるかもしれませんが、日本の酒税法上ではエキス分2度以内となっているのでスピリッツの仲間となります。またEUの規格でも細かい決まりがあり、明確にリキュールとは区別されています。

 

ジンについては過去にまとめた記事があるのでそちらをご覧ください。

 

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4大スピリッツに含まれないウイスキー ブレンデー

 

ウイスキーやブランデーはメジャーな蒸留酒なのに4大スピリッツには含まれません。これは日本の酒税法の関係で、ウイスキーとブランデー、焼酎はそれぞれに分類があるためスピリッツ(蒸留酒)ではありますが、スピリッツという法律上の分類からは外して考えられています。

現在の日本の分類としては簡単に説明するとエキス分2度未満のほかに該当しない蒸留酒類ということになります。

 

焼酎について簡単にまとめた記事はこちら

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次回は蒸留酒の歴史と蒸留器の特性などマニアックな内容に触れていこうと思います。もしご興味のある方はよろしくお願いします。


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