古典的で職人気質の作り方からモルトファンから絶大な人気を誇る バルヴェニー The Balvenie蒸留所

蒸留所データ

創業……1892年

創業者……ウィリアム・グラント

オーナー会社……ウィリアム・グラント&サンズ社

年間生産量(100%アルコール換算)……700万ℓ

仕込み水……コンバル丘陵から湧き出る泉

使用麦芽……一部自社製麦(フロアモルティング)

発酵槽……オレゴンパイン製9基

発酵時間……平均72時間程度

ポットスチル……初留釜5基、再留釜6基

バルヴェニー The Balvenie蒸留所について

バルヴェニーはスコットランド・ダフタウンにある古城の名前で、ゲール語で「山の麓の集落」という意味。

先日紹介したグレンフィディック創業の5年後に、ウィリアム・グラントが建てた姉妹蒸留所です。

グレンフィディックがライトでスムース、華やかで飲みやすいのに対して、バルヴェニーはリッチでコクのある味わいが特徴となっています。

この特徴から「春のグレンフィディック」「秋のバルヴェニー」と表現されるそうです。

なぜここまで違いが生まれるのかというと、バルヴェニー蒸留所は手作り・高品質にこだわった古典的なウイスキーづくりを行っています。(かといって少量生産ではないです)

そこで今回はバルヴェニーのストーリーと深いこだわりについてみていこうと思います。

バルヴェニー The Balvenieのストーリー

バルヴェニーは1892年、グレンフィディックがオープンして5年後に、ウィリアム・グラントが創業。

グレンフィディックの隣に立っていたバルヴェニー城を改築して、ウイスキー蒸留所にしました。

蒸留器はグレンフィディックと同じようにラガブーリンなどの中古のスチルを譲り受けます。

実はバルヴェニーはウィリアム・グラントにとあるブレンダーからの「グレンリベットタイプのウイスキーを週に1800ℓ卸してほしい。」という要請があったから建てられた蒸留所だそうです。

1891年、グレンリベット蒸留所は火災にあって閉鎖中でした。

多くのブレンダーたちがグレンリベットを求めていたと思います。

バルヴェニー建設に踏み切ったとき周囲の反応は「城を蒸留所にするなんてロマンチック!!」と歓迎ムードでした。

しかも選ばれたバルヴェニー城(この時には廃墟となっていました)はスコットランド史の中でも、主要人物の一人「メアリー女王」ゆかりの城。「ブラディ・メアリー」のニックネームがつけられた悲劇の女王。

陰謀と策略にはまり、イングランドでエリザベス女王に処刑されますが、その後のイングランド王家は彼女の直系子孫です。

そんなスコットランド史の中で主要人物が滞在したといわれているバルヴェニー城に蒸留所ができたわけです。このことに地元民は多いに喜んだでしょうね。

しかし、イギリス・リヴァプールの顧客たちは「供給過多になるのでは?」と不安視していました。

その不安は的中。供給過多、パティソンズ事件がスコッチウイスキー業界を襲います。

結果、長いウイスキー不況へと突入していきました。

ただこの時にバルヴェニーが閉鎖、操業停止したという話は聞きません

多分この蒸留所の自家製麦の大麦を使い、腕のいい職人たちがいる(アルチザンディスティラリー)。

そして高級感ある印象的なシングルモルト、そしてウッドフィニッシュにかける情熱などがこの蒸留所のファンを離さなかったのだと思います。

今でもハイクオリティーなプレミアムモルトウイスキーが、モルトファンから絶大な人気を得ています。

バルヴェニー The Balvenieのこだわりの製法

バルヴェニーとグレンフィディックは隣同士にあり、原料の大麦も酵母もほとんど同じものを使用しているそうです。

しかし、最初に仕込み水でこの二つは大きな違いがあるそう。

グレンフィディックはロビー・デューの泉、バルヴェニーはコンバル丘陵から湧き出る泉から仕込み水を引いています。

同じ軟水だそうですが、ロビー・デューの泉より若干硬度が高いそうです。

そして全大麦使用量の15%程度はバルヴェニー蒸留所でフロアモルティングして作られた自家製麦のもの。

一度に約9トンもの大麦を浸麦、床に広げて絶えずかき混ぜながら、7~10日かけて発芽させます。

そしてスペイサイド・トミントール産のピートを使い、乾燥させます。

こうしてできたライトピートの麦芽とモルト業者の麦芽を混ぜてバルヴェニーは仕込まれます。

こだわりの製法で澄んだ麦汁を得て、木製の発酵槽で発酵させます。

時間は平均72時間

少し長めの発酵時間のため、フルーティーでクリーンな酒質になりやすいののだとか。

糖化と発酵はグレンフィディックとほとんど同じですね。

ただポットスチルは全く違います。

バルヴェニーボールという特殊な形をしているそうです。この特殊な形のスチルが重厚感あるリッチな味わいを生んでいるそう。

またグレンフィディックと同じように、銅器職人、樽職人が駐在しています。

熟成のメインはバーボン樽。長い時間かけてバーボン樽で熟成後、シェリー樽やポートワイン樽、カリビアンラム樽で追加熟成を行っています。

このウッドフィニッシュには特に情熱をささげているそうです。

バルヴェニーとグレンフィディックという同じ会社の隣同士の蒸留所。

似た製法を多くとっていながら、全然違った味わいになるのもウイスキーの面白いところだと思います。

爽やかな春をイメージさせるグレンフィディック濃厚でリッチな実りの秋をイメージさせるバルヴェニー。飲み比べてみると面白いと思います!!

またグレンフィディック、バルヴェニーのボトラーズ物はほとんど見かけません。

インディペンデントボトラーに対してシングルモルトのカスク売りをしないという方針をとっています。

それは「自社の作るウイスキーに、最後まで責任を持つ」というポリシーからなんでしょうね!!

ラインナップ

バルヴェニー 12年 ダブルウッド

バーボン樽で熟成後、シェリー樽に詰めて追加熟成。バーボン樽のまろやかな印象とリッチなシェリー樽がハーモニーを奏でてくれます。

バルヴェニー 14年 カリビアンカスク

バーボン樽で熟成後、カリビアンラム樽で追加熟成。リッチでトロピカルというどこかリゾート気分を味わえるウイスキー。コク・厚みが満足感を与え、余韻が心地いいです。

最後まで今回の記事を読んでいただきありがとうございます。

バルヴェニーの話いかがだったでしょうか

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