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『バーボンとは』??意外と知らないアメリカンウイスキーの世界!!バーボン Bourbonの特徴や製法、おすすめの銘柄を徹底解説


 

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本日もお越し頂きありがとうございます!!

バーボンも大好きなウイスキー好き料理人Yaffeeです。 

 

今回のテーマは「アメリカンウイスキー」!!

 

アメリカンウイスキー=バーボン、バーボン=アメリカンウイスキーとだと思ってしまう方多いのではないでしょうか??

 

もしかしたら『バーボン』自体ウイスキーの仲間だったの??と驚きになる方もいると思います。

 

しかし!!

実は『バーボン Bourbon』はアメリカンウイスキーの一角にすぎません。

 

アメリカンウイスキーにはもっとたくさんの種類があり、もっと奥の深い世界!!

 

今回はその深みを掘り進めていこうと思います!!

 

 

 

アメリカンウイスキーの一角がバーボン!?

 

 

アメリカンウイスキーと聞いてあまりピンとこない方が多いのではないでしょうか?

アメリカンウイスキーとは、アメリカで造られたウイスキーのこと。

 

そしてアメリカンウイスキーと呼ぶための定義が法律(連邦アルコール法)で決められています。

 

アメリカンウイスキーとは

 

 穀物を原料に190プルーフ(アルコール度数95%)以下で蒸留し、

オーク樽で熟成(コーンウイスキーは必要なし)、

80プルーフ以上でボトリングしたもの』

 

と定義されています。

 

原料はコーンのみでも、大麦麦芽や小麦を混ぜても、またそば粉やキヌアなどで作ってもウイスキーと呼ぶことはできます

 

またオーク樽で熟成と書いてありますが、熟成期間については記載がありません。

つまり1日とか数時間という熟成でも、オーク樽に一度詰めればアメリカンウイスキーと呼ぶことはできるということです

 

 

このアメリカンウイスキーの定義の中にバーボンウイスキーも含まれます。

そしてジャンルごとに細かい定義があります。

 

ケンタッキー州以外でもバーボン!?

 

 

バーボンの語源はケンタッキー州のバーボン郡という地名から来ています。

そう聞くとケンタッキー州のバーボン郡で造られたウイスキーがバーボンと思いがちですが、実はそれは間違いです!!

 

バーボンウイスキーの定義

 

原料の51%以上はトウモロコシで、

160プルーフ(アルコール度数80%)以下で蒸留

内側を焦がしたオークの新樽に125プルーフ(62.5%)以下で樽詰めし、熟成させたもの。

水以外を加えず、80プルーフ(40%)以上でボトリングすること。』

『2年以上の熟成でストレートバーボンウイスキーと呼ぶことができ、4年以上の熟成で熟成年数の表記をしなくてもよくなる。』

 

と定義されています。

 

この定義の中に「バーボン郡で造られ……」や「ケンタッキー州で造られ……」といった記載はありません。

つまりケンタッキー州以外でも定義通りに造っていれば、「バーボンウイスキー」と呼ぶことができます

極端なこと言うとアラスカやハワイで作ってもバーボンウイスキーと呼ぶことができます

 

そしてバーボンもアメリカンウイスキーの定義と同じように熟成期間の規定はありません

2年以上でストレートバーボンと呼ぶことができるのは、程よい熟成年数がたったという証明です。

 

ところが、「4年熟成で年数表記の必要がなくなる」というところに疑問を感じませんか??

熟成年数が長いほどもっと誇ったほうがいいのでは?という疑問が出てくるかと思います。

 

それはアメリカのエンジェルズシェア(熟成中に原酒が減っていく現象)と熟成仕方が理由となっています。

 

アメリカの中でもウイスキー造りが盛んなケンタッキー州テネシー州は、スコットランドより平均的に気温が高く、寒暖差が激しいです。

また乾燥しているため、エンジェルズシェアの減り量が多くなります。

 

スコットランドではエンジェルズシェアは平均年間2~3%程度です。

ところが、アメリカのウイスキー造りが盛んな地域では年間多い時で10%、少ない時でも4%の目減り となります。

 

つまり乾燥していて気温の高いアメリカでは、スコットランドより熟成中にかなり早く原酒が減っていきます

 

さらに熟成自体もダイナミックに進みます。

 

アメリカの熟成庫のほとんどはラック式。数十段という棚に樽が並べられ、熟成していきます。

ラック式では、上と下で熟成に大きな違いが生まれるそう。

それは樽から蒸散した水とアルコールが熟成庫の中で違う場所に滞るからだといわれています。

比重の軽いアルコールは上へ、水は下へとたまっていきます 。

 

熟成庫の上のほうは高い温度と高いアルコール濃度によって、樽内の水分が蒸散するそう。

すると原酒のアルコール濃度が高くなっていきます

 

反対に下のほうはアルコールが蒸散するため、アルコール度数が下がっていきます

スコットランドの熟成方法では、基本的に熟成によってアルコール度数は下がっていく傾向があるそう。

地面に近い下の段ほど熟成に向いているとされ、3~4段程度しか重ねない方法を多く採用しています(ダンネージ式)。

 

ところが、バーボンをはじめ多くのアメリカンウイスキーでは、熟成庫の最上段を「イーグル・ネスト」 と呼ばれ、熟成には一番向いていると考えているそう。

一番ダイナミックに進む熟成のほうが、コーン比率の高いバーボンには合っているんでしょうね。

 

 

また気候による熟成の違いだけでなく、義務である新樽の使用も理由の一つです。

内側を焦がした新樽により樽材成分がかなり早く抽出されます。

するとスコットランドより、かなり早く熟成のピークを迎えます

 

このように、ダイナミックかつ早く熟成のピークを迎えるバーボン。

短い期間で、スコットランドの10年熟成に近い熟成感を得ることができるそうです 。

 

 

ただ、スコッチの10年物とバーボンの4年物。

同じ棚に同じ値段で並んでいたとしたら、どちらを選びますか??

多分「10年熟成」のほうを手に取ると思います

 

バーボンで4年熟成と言ったら、物によってはしっかりとした熟成感があります。

しかし、わかりにくいですよね。

 

そのため4年以上のバーボンには熟成年数の表記の義務がなくなります

反対に4年以下のバーボンに熟成年数表記の義務は、粗悪なバーボンと良質なバーボンとを分けるためだと思います。 

 

 

バーボンウイスキーの製法

 

トウモロコシ

 バーボンウイスキー製法は、スコットランドのグレーンウイスキーの製法と同じような原料と蒸留機を使いますが、似て非なるものです。

 

この違いを比較しながらのほうがわかりやすいと思うので、比べながら紹介していこうと思います。

 

原料

 

両方とも原料はトウモロコシをメインに小麦・未発芽の大麦・ライ麦などの穀物、糖化材として大麦麦芽を使用します。

 

しかしバーボンウイスキーの原料は上でも書いたように、51%以上はトウモロコシと決まっています

実際には「コーン70~80%程度、その他の穀物(一般的にはライ麦か小麦)が10~20%大麦麦芽10~20%」というレシピが多いです。

(この比率・レシピのことを「マッシュビル」といいます)

 

 

トウモロコシが多いと甘くまろやかになり、

ライ麦を使うとスパイシーな仕上がりになり(フォアローゼスやブレットバーボンが比較的多め)、

小麦を使うとマイルドでソフト舌触り(メーカーズマークが代表格)になります。

 

バーボンは蒸留所ごと、銘柄ごとにそれぞれ違ったこだわりのレシピで造られています。

  

 

 

ところが今、バイオマスエネルギーが注目されてから世界的にトウモロコシの値段が上がっています

そのためスコットランドや日本のサントリー、ニッカのウイスキーに比べて熟成年数が短く、比較的原酒のあるバーボンウイスキーでも値上がりが起きています

原料の高騰も一つの要因だと思います。

 

 

 

反対に一般的なグレーンウイスキーはあまり原料にこだわっていないところが多いです。

それより安価な原料でニュートラルに近いスピリッツを作ることに重きを置いているとのだと思います。

そのため比率は公開されていません。

 

推測ですが、スコットランドに限らず、一般的なグレーンウイスキーそれぞれの原料の仕入れ値によって比率を変えているのではないかと思います。

 

グレーンウイスキーは連続式蒸留機でピュアなアルコールに近い状態にするため、原料を変えてもウイスキーとしての味わいが変わることが少ないといわれています。

 

原価を調節すれば、グレーンウイスキーの原価をほとんど変えることなく作ることができるわけです。

つまり、スコットランドブレンデッドウイスキーの値上がり幅が少なくコスパがいいのはそういうことではないかと思います。

 

 

糖化

 

 

糖化工程はバーボンウイスキーもグレーンウイスキーも同じように「クッキング」という作業を行います。

「クッキング」とは、麦芽以外の原料を煮込んでドロドロのおかゆにすることです。

麦芽にしていない麦や皮や身が硬いトウモロコシは煮込んで柔らかくしないと、糖化しにくくまた酵母も働きにくくなってしまうそう。

そのため「クッキング」が必要になります。

 

「クッキング」作業を行った後、麦芽を混ぜ糖化工程に移ります。

 

ところが、ここでバーボンはグレーンウイスキーと大きく違った方法を行います。

バーボンで多く使われる仕込み水は「ライムストーンウォーター」という硬度300~350程度の硬水が使われます(南アルプスの天然水が硬度30程度)。

 

pHも7以上と少しアルカリ性寄りで、そのままでは糖化酵素酵母が働きにくくです。

そのため「サワーマッシュ方式」という方法が用いられます。

 

「サワーマッシュ方式」とは、蒸留廃液を使って仕込み水のpHを調節。糖化酵素酵母が働きやすい環境に整えることです。

さらにこの方式を行うと香味成分が多く、薫り高くて力強い味わいになりやすいと言われています。

また発酵時にほかの雑菌の繁殖を抑えたり、酒質を安定させたりとさまざまな効果があるそう。

 

現在ではバーボンの生産者のほとんどが採用しているため、サワーマッシュ法を行っていないバーボンを探すほうが困難です。

 

発酵

 

バーボンでは酵母へのこだわりが強いです。

各蒸留所でオリジナルの酵母を毎回独自培養。

また別々の酵母で作った原酒を組み合わせて、製品化するところも多いです。

 

反対にグレーンウイスキーは複雑な香味細分は必要としていないので、ニュートラルな酒質を生む酵母が使われます。

 

発酵時間はややバーボンのほうが長いですが、

モロミのアルコール度数はほとんど同じぐらいかややバーボンのほうが少ないぐらいだそうです。

 

 

蒸留

 

かなりマニアックな話ですが、

グレーンウイスキーで主に使われるのはアロスパス式という最新型の連続式蒸留機

バーボンではビアスチルとダブラーという2種類1組の連続式蒸留機が使われます。

 

 

グレーンウイスキーのアロスパス式は、通常の蒸留では分離しにくいフーゼル油まで分離することができる連続式蒸留機

そのためかなりクリアでニュートラルな留液を得ることができます

蒸留後のアルコール度数も90%程度と高めです。

 

 

対してバーボンのビアスチルの原理は、コフィー式スチルの粗留塔とほとんど同じだそう。

数段の棚のある蒸留塔の中で連続的に蒸留が行われます。

そしてダブラーは見た目こそポットスチルに近いです。

ところが、仕組みは全く異なり、連続的に蒸留を行う精留塔となっています。

バーボンでは複雑な香味成分やパワフルな味わいが必要となっているので、原料の味わいが残る65~70%程度で蒸留されるところが多いです。

 

 

熟成

 

グレーンウイスキーとバーボンウイスキーの最も大きい違いは樽だと思います。

 

バーボンは内側を焦がした新樽の使用は義務となっています。

つまり樽由来の香味成分がよく抽出されます。

 

対してグレーンウイスキー香味成分があまり出ないプレーンカスク(3・4回使用し再活性化の行っていない古樽)が使われることが多いです。

 

 

アメリカンウイスキーの中でも「バーボン」ではない、「テネシーウイスキー

 

実はアメリカンウイスキーの代表格「ジャックダニエル」は厳密に「バーボン」ではありません。

 

テネシーウイスキー」というジャンルで、

このバーボンの製法・定義に「テネシー州で作られること」「チャコールメローイング製法を行うこと」が義務となっています。

 

チャコールメローイング製法とは、サトウカエデ(メープル)の炭で原酒をろ過する工程のこと。

こうすることで、重たい成分を取り除くことができ、メープルの甘くまろやかな香りや味わいを得ることができるそう。

 

詳しくは「ジャックダニエル」の記事をご参照ください!!

 

www.yaffee.work

 

バーボン以外のアメリカンウイスキー 

 

最も有名なのは「ライウイスキー」ではないでしょうか。

これは原料の51%がライ麦で作られたウイスキーで、ほかの製法・定義はバーボンと同じです。

 

このようにアメリカンウイスキーは、51%以上使われている原料の名前ごとにジャンルがあります

つまりアメリカンウイスキーモルトウイスキーというと51%以上モルトを使っていれば、「モルトウイスキー」と名乗ることができます。

 

スコッチファンからしたら、複雑ですよね。。。ww

 

 

ところが、コーンウイスキーだけは異質です。

コーンウイスキー原料のトウモロコシを80%以上使わないと名乗ることができません

ところが、コーンウイスキーには熟成の必要がなくなります

透明な蒸留酒でも「ウイスキー」と名乗ることができるのです。

これもまた複雑ですね。。ww

 

 

オススメのバーボン Bourbon!!

 

 

 

「天使の妬み」 エンジェルズエンヴィ

 

 

ウイスキー用語で「熟成中にウイスキーが減っていくこと」を指す『エンジェルズシェア(天使の分け前)』という言葉があります。

これは「天使が飲んでいくことで、ウイスキーがおいしくする分け前をくれる」という意味。

 

ところが「エンジェルズエンヴィ(天使の妬み)」は……

「天使の飲んだウイスキーより樽に残ったほうがおいしく、天使が妬んじゃう」

というウイスキー用語を皮肉ったもの。ww

ボトルデザインの良さと味わいのクオリティの高さから、最近バーでよく見かけるバーボンの一つです。

くどくない甘さがスコッチやジャパニーズ好きにも好まれています。

 

 

シカゴで生まれたバーボン コーヴァル

 

 

禁酒法以来以シカゴで初となるウイスキー蒸留所でバーネッカー夫妻がはじめました。

有機栽培のオーガニックな原料のみを使い、特殊なハイブリットスチルで蒸留。

作り方にも、クラフト蒸留所ならではといえる「こだわり」が詰め込まれています

 

個人的な感想は一言でいうと「。」といった感じ。

きれいにまとまってはいるが、バーボンらしいバーボンです。

 

 

 

ジムビームが造るクラフトバーボン ベイゼルヘイデン

 

 

ベイゼルヘイデンはジムビーム蒸留所からリリースされているクラフトバーボンの一つ。

 

個人的に前記のコーヴァルを華やかで気品ある女性的なウイスキーとすると……

ベイゼルヘイデンは「濃い味だけど去り方がドライな男性的なウイスキー」だと思います。

 

通常のジムビームの2倍以上のライ麦を使用し、8年以上じっくりと熟成させて作られます。

そのためスパイシーで濃い味わいながら、柔らかい口当たりとスムースな後味が特徴!!

 

 

 

バーボンではなく、アメリカのジングルモルト…… ウエストランド

 

2010年ワシントン州シアトルに創業した蒸留所。

バーボンではなくシングルモルトウイスキーを作っています。

 

蒸留所のある地域は清廉な水質、熟成に最適な高湿度など恵まれた環境

スコッチモルトの伝統に敬意を払いつつ、シアトルの文化を反映。

伝統的かつ革新的な作り方で作られる「温故知新」なウイスキーです。

 

酵母や発酵方法・ローステッド麦芽などクラフトビールの製法を取り込み、伝統に乗っ取った蒸留方法。

その他にも様々なこだわりが詰め込まれています。

 

ブラウンモルトやペールチョコレートモルトによるビターなダークチョコやコーヒーのような香り

ベルシャン・セゾン酵母によるバナナやオレンジピールのようなフルーティー

樽由来のローストココナッツ、キャラメル、シナモン、バニラが絶妙なバランスで調和されています。

 

「新しいチョコレート感のウイスキーで、深くもしつこくなくドライ。でも甘味がしっかりあるので余韻も心地よく広がる。」

 

シングルモルトなのに革新的」という本当の意味は飲んでみればわかると思います!!

 

 

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