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「隠れた銘酒」って言葉に弱いウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のテーマはウイスキーの聖地「スペイサイド」の中でも知る人ぞ知る銘酒「クラガンモア Cragganmore」についてです!!
クラガンモアは、ウイスキー最大手ディアジア社所有のモルトウイスキー。
そのディアジオ社がスコットランド内の生産地ごと上質なモルトウイスキーを紹介する「クラシックモルト」シリーズの一つに、クラガンモアは選ばれています。
しかも、クラガンモアは最も蒸留所数が密集していて、『ウイスキーの聖地』と呼ばれている地域「スペイサイド代表」です。
そんなウイスキーの聖地代表のモルトウイスキーなのに、あまり聞かないのは不思議ですよね。
実はクラガンモアはオールドパーやクレイモア、ホワイトホース、アンティクァリーなど有名なブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使われています。
そのためシングルモルトとして出回る量はごくわずか。
まさに「知る人ぞ知る隠れた銘酒」です!!
今回はそんな「クラガンモア Cragganmore」について、ストーリーや製法など掘り下げていこうと思います!!
クラガンモア Cragganmore蒸留所について
「クラガンモア Cragganmore」はゲール語で「突き出した大きな岩」という意味だそう。
上でも書いたように、名ウイスキーのキーモルトとして使われ、生産量のほとんどがブレンデッド用です。
シングルモルトとして出回るのはごくわずか。
華やかで繊細な印象と甘く優しいニュアンスを兼ねそろえた、複雑な味わいが特徴。
「スペイサイド」クラシックスタイルの典型的なモルトウイスキーだと思います。
「スペイサイドモルト」の特徴を知りたいなら、僕はこのウイスキーを一番にオススメします!!
ややライトからミディアムぐらいの味わいですが、複雑なフレーバーが飲み飽きさせません!!
モルトファンから人気で、また初心者にもオススメしやすいです。
そんなクラガンモアには、その深い味わいのようなストーリーがありました!!
クラガンモア Cragganmoreのストーリー
クラガンモアの創業は1869年。
創業者はジョン・スミス。
彼は、グレンファークラス、マッカラン、グレンリベットなど名だたる蒸留所のマネージャーを歴任してきた人物。
19世紀を代表する「偉大なるウイスキー職人」の一人で、一説によるとグレンリベットの創業者ジョージ・スミスの私生児ともいわれています。
そんな彼がつくる蒸留所は計画段階で高く評価されていました。
それには大きな3つのポイントがあったと思います!
POINT
1.豊かな水源であり、動力源にもなるクラガン川!!
2.ピート採掘所や大麦畑が隣接!!
3.駅チカ!!
1と2は、当時から大体どこの蒸留所でも考えられていたことだと思います。
ただ画期的だったのが3番!!
元々バリンダルロッホ駅からそう遠くない位置に建てた蒸留所ですが、クラガンモアは同駅までの路線を敷説。
国内初の自家用線路を持つ蒸留所となりました。
材料や樽詰めされたウイスキーの運搬がかなり楽になり、この方式はスペイサイドで一つのビジネスモデルとなっていきました。
ここからクラガンモアのように自家用路線を敷く蒸留所や、線路わきに蒸留所を建てることが増えていったそうです。
1901年、クラガンモア蒸留所は改築し、近代化を図ります。
この改築に大きくかかわったのがチャールズ・ドイグ。
この時代のウイスキー蒸留所建築家として超有名人物で、スコッチ蒸留所の特徴「パゴダ屋根」のキルン(麦芽乾燥塔)を開発した巨匠です。
二回の大戦で一時生産ストップとなりますが、閉鎖されることは一度もなかったそう。
1967年には、完全にDCL社(現ディアジオ社)所有となります。
ただこれまでは、ウイスキーのブレンダーしか知らない埋もれた銘酒だったと思います。
1988年にUD社(当時のディアジオ社)がクラガンモアを「クラシックモルト」シリーズのスペイサイド代表に選びます。
この判断に多くの関係者が賛同。
それほどまでに、実力が認められていながら一般に知られていなかったモルトウイスキーだったんだなと思います。
クラガンモア Cragganmoreのこだわりの製法
クラガンモアの製法の中で最も特徴的なのは、ポットスチルとワームタブ冷却器だと思います。
ポットスチルの形状はかなり独特で、上部が切り取られたようなL字形をしています。
これには、
・スチルルームに無理やり入れるため。
・ジョン・スミスが求めた形。
など様々な憶測が飛び交っています。
ただ、実際このスチルと伝統的なワームタブ冷却器がクラガンモア独特の複雑な味わいに貢献していると思います。
そしてクラガンモアが魅力的で深みのある味わいにしているのが、なんといってもバーボン樽です。
クラガンモアは基本3rdフィルのバーボン樽が使われています。
3rdフィルのバーボン樽とは、バーボンか詰められてから2回ほかのウイスキーが詰められた樽のこと。
バニラやはちみつの香りが少し引き出せますが、樽のニュアンスはやや弱くなりやすい樽です。
クラガンモアは、この樽と相性がかなりいいそう。
きっと原酒由来の味わいが、特に複雑でしっかりしているからではないかなと思います。
クラガンモア Cragganmoreのラインナップ
クラガンモア 12年
ウイスキー愛好家に特に人気なオフィシャルスタンダード!!
バニラやはちみつ、カスタードクリーム、花のようなアロマ。
優しくとろけるような口当たり。
そして甘いニュアンスからややスモーキーさ、シリアルなど折り重なる複雑なフレーバー
ややライト~ミディアムぐらいの酒質で、
お化粧薄めの素朴系だけど、すっごい魅力的なウイスキーです!!
クラガンモア Cragganmore蒸留所データ
創業……1869年
創業者……ジョン・スミス
オーナー会社……ディアジオ社
年間生産能力(100%アルコール換算)……約300万ℓ
仕込み水……クラガンモアの丘の湧き水
発酵槽……オレゴンパイン製6基
ポットスチル……初留釜2基、再留釜2基
生産区分……スペイサイド
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか。
面白かった、ためになったと思っていただけたら嬉しいです。
また次回もよろしくお願いいたします。
それでは『酔いウイスキーライフ』を!!!
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