世界的なファミリー企業の“独身独歩”から生まれたブレンデッドウイスキー『グランツ Grant‘s』

ウィリアム・グラント&サンズ株式会社, CC0, via Wikimedia Commons

本日もお越し頂きありがとうございます!!

いつかは独立して自分の店を持ちたいなと考えているウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o
 

 

 

 

 

今回のテーマはブレンデッドウイスキー「グランツ Grant‘s」についてです!!

 

グランツ Grant‘sは三角形のボトルが印象的。

 

「グランツ Grant‘s」は、スペイサイドモルトの華やかでフルーティな香りにバランスのいい味わいが特徴

1000円台で入手できることもあり、初心者でも親しみやすいブレンデットウイスキーです。

 

スコッチウイスキーの企業の中では、大手の“ウィリアム・グラント&サンズ社”からリリースされているウイスキーで、同社が造っている

世界No.1シングルモルト『グレンフィディック』

職人気質なウイスキー『バルヴェニー』

などの原酒がブレンドに使われています

 

『グランツ Grant‘s』は、ウィリアム・グラント&サンズ社の独立精神の象徴のようなウイスキー!!

グラント家のモットー「頑なに伝統を守る」からくるスコッチブレンデッドウイスキーの『伝統美』が感じられる一本です。

 

今回は、その『グランツ Grant‘s』のストーリー、製法を見ていこうと思います!!

 

グランツ Grant‘sのストーリー

 

1887年の創業以来、家族経営を続けてきた“ウィリアム・グラント&サンズ社。

現在まで6世代にわたって『ウイスキー造り』という家業を守り続けてきました。

 

その始まりは、グレンフィディック蒸留所の建設から!

創業者“ウィリアム・グラント”の長年の夢『蒸留所を持つこと』を家族総出でかなえる形でオープンしました。

 

創業当初はお金がなく、一人の大工と家族全員で石を築き蒸留所を造ったことは有名なこの蒸留所のストーリーです。

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家族総出で蒸留所を造り、1887年の12月25日にはじめての蒸留が行われた『グレンフィディック蒸留所』。

 

順調に業績を伸ばし、その5年後、すぐ近くに第2蒸留所『バルヴェニー』をオープンします。

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しかしこの企業に、悲劇が襲います。

 

 

この当時のグレンフィディックは、ブレンデッド用の原酒を作ることがメインでした。

それも外部の会社へのブレンデッド用原酒を作っていました。

 

当時のモルト蒸留所は、ブレンデッド用のモルトウイスキー製造がほとんど。

それもブレンデッドウイスキーが飛ぶように売れていたからです。

 

ワインのフィロキセラ・イギリス内でのスコットランドブーム・連続式蒸留機の実用化によりグレーンウイスキーの品質向上などなど。

様々な要因が重なってスコッチブレンデッドウイスキーがブームとなっていました。

 

ところが、1899年業界内を震撼させる事件が起きます。

 

それが、『パティソン事件』です。

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パティソンズ社は、グレンフィディックも最大の取引先でした。

そのパティソンズ社の不正が発覚し、いきなり倒産。

 

そのため、グレンフィディックの業績も傾いてしまうこととなります。

この事件をきっかけにウイスキー不況が訪れ、多くの蒸留所が閉鎖されました。

 

その中で、ウィリアム・グラント&サンズ社に『独立独歩』の精神が生まれます

 

そして誕生したのが、自社製造のブレンデッドウイスキー『グランツ Grant‘s』です。

 

この時リリースされた『グレンツ スタンドファースト』は、創業者ウィリアム・グラント自身がブレンドしたものだそう。

 

このレシピは、「ファミリーリザーブ」→「トリプルウッド」と引き継がれています。

 

このウイスキーでウィリアム・グラント&サンズ社は業績回復。

見事、倒産を免れます。

 

1961年、他との差別化を図るために、グランツとグレンフィディックに三角形のボトルを採用します。

 

三角形のボトルには、「麦芽」、「水」、「風土」の3つの意味が込められているそう。

その三位一体がグランツ、そしてグレンフィディックの味わいを作っているという考えだそうです。

 

yaffee

資料によっていろいろ意味しているものが変わっていることがあります。
一応ウイスキー検定の資料では、1957年に三角形のボトルを採用、「火」「水」「土」を意味していると書いてあります。
僕のブログでは、オフィシャルサイトを参考にさせていただきました。

 

 

『グランツ Grant‘s』とともに成長していったウィリアム・グラント&サンズ社。

 

1963年にグレーンウイスキーの拠点となる『ガーヴァン』蒸留所を建設。

この蒸留所は、当時ヨーロッパ最大にして最新鋭の蒸留所だったそうです。

 

その後1990年、スペイサイドにに『キニンヴィ』、2007年、ガーヴァン蒸留所敷地内に『アイルサベイ』と2つのモルト蒸留所をオープンさせます。

 

そしてついにはこのウイスキーでウイスキー界の重鎮ジム・マーレーから高評価を得ます。

 

2008年、ジム・マーレーの「ウイスキーバイブル2008」でスコッチスタンダードブレンデッドウイスキー部門年間最優秀賞を獲得。

その時の獲得点数はブレンデッドウイスキーとして最高評価の94点だそうです。

その後インターナショナル ワイン&スピリッツコンペクション2009で金賞獲得。

などなど世界的な評価を獲得していきます!!

 

 

グランツ Grant‘sの製法

 

グランツは、ウィリアム・グラント&サンズ社のモルトウイスキー、

  • グレンフィディック
  • バルヴェニー
  • キニンヴィ
  • アイルサベイ

グレーンウイスキー

  • ガーヴァン

 

を中心に20~30種類のモルトウイスキーと3・4種類のグレーンウイスキーがブレンドされているそうです。

 

yaffee
自社のスペイサイドモルトが多いので、フルーティな味わいなんでしょうね!!

【ブレンデッドウイスキーについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください!】

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グランツ Grant‘sのラインナップ

 

海外では、様々なラインナップがあるそうですが、日本でグランツはスタンダードな「グランツ トリプルウッド」か「グランツ 18年」なので、この2つをご紹介させていただきます!!

グランツ トリプルウッド
3.3

世界No.1シングルモルトウイスキー『グレンフィディック』を有する会社が作ったブレンデッドウイスキー!!

フルーティかつ華やかなスペイサイドモルトの特徴にバニラやはちみつ。
そしてシャープな味わいが特徴。

1000円台で味わえるウイスキーで、バランス感抜群です!!
特にハイボールがオススメ!!

価格帯

1000円前後

アルコール度数

40%

容量

700ml

特徴

3種類の樽を使った高品質なスタンダードブレンデッドウイスキー

原産国

スコットランド

yaffee

スペイサイドモルト中心にブレンドされているため、華やかでフルーティ

ハイボールにすると特にフルーティな香りが楽しめます

アロマ 3.3
フレーバー 3.5
余韻 3.1

グランツ 18年
4.1

18年以上熟成させた原酒をブレンド、ポートワインの樽で追加熟成させた一本。

華やかで、原酒自体のフルーティさとポートワイン由来のフルーティさが相まってすごく華やかなウイスキーです。

価格帯

5500~7000円

アルコール度数

40%

容量

700ml

特徴

18年以上熟成させた原酒をブレンドしたエレガントなブレンデッドウイスキー

原産国

スコットランド

yaffee
複雑で複層的な味わい。
深い余韻に浸らせてくれるエレガントなウイスキーです!!

 

アロマ 4
フレーバー 4.2
余韻 4.1

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最後に……

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回のお話いかがだったでしょうか?

 

銘酒には、名ストーリーがあり!!

 

まさにその通りだと思います。

この『グランツ』も、もしウィリアム・グラント&サンズ社が『パティソンズ事件』に巻き込まれていなかったら、もっと誕生は遅かったかもしれないですし、もしかしたら誕生してなかったかもしれません。

 

お酒に隠されたストーリーを楽しみながら今日もウイスキーを嗜んでいこうと思います!!

 

それでは良いウイスキーライフを!

また次回もよろしくお願いします!

 

 
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