本日もお越し頂きありがとうございます。
ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のお話は
「キーモルト」そして「トップドレッシング」
について
特にブレンデッドウイスキーを調べていると、「キーモルト」という言葉よく聞くと思います。
そしてより深く見ていったウイスキーマニアの方は「トップドレッシング」という言葉にも行きつくのではないでしょうか?
この2つの専門用語は、ウイスキーのブレンドによく使われる用語。
そしてこの用語を知ると、スタンダードなブレンデッドウイスキーでも世界が広がります!!
合わせて読みたい⇨ブレンデッドウイスキーとは??特徴と魅力から選び方・飲み方を解説
とにかくウイスキーが「楽しくなる」ので、
今回この「キーモルト」と「トップドレッシング」についてまとめてさせて頂きました。
マニアックな内容ですが、料理人らしく解説していこうと思います!
ウイスキーがもっと楽しくなる用語
『キーモルト』・『トップドレッシング』とは??
『キーモルト』とは??
ブレンデッドウイスキーには様々な種類の原酒が使われています。
例えば、
もっとも有名な「ジョニーウォーカー」は40~50種類ものモルトウイスキーをブレンド。
さらにそこからグレーンウイスキ―をブレンドするので、本当に多彩な原酒から作られています。
ジョニーウォーカーの樽のストック数はなんと約700万樽だそう!!
すごい量ですよね。
合わせて読みたい⇨堂々の世界No.1スコッチ ジョニーウォーカー Johnnie Walker
様々なタイプの原酒をブレンドしているブレンデッドウイスキーには、必ず「鍵」となる味わいの作るモルトウイスキーの存在があります。
そのカギとなる存在のモルトウイスキーのことを「キーモルト」といいます。
ブレンデッドウイスキーは、このキーモルトの味わいを中核にほかのモルトウイスキーでアロマ・フレーバーなどを重ねていきます。
そして「グレーンウイスキ―」の土台に乗せて作られるのが一般的なブレンデッドウイスキーです。
『トップドレッシング』とは??
『キーモルト』は、ブレンデッドウイスキーの中核となる味わいのモルトウイスキーのことを指します。
対して、『トップドレッシング』とは何なのでしょうか??
『トップドレッシング』とは、ブレンドに深みや奥行きを与える最上級のモルトウイスキーのこと。
このトップドレッシングには、マッカランをはじめグレンファークラス、ロングモーン、オルトモアなどが有名。
ただ、こう説明されてもなんとなくわかっても、難しいですよね。
そこで『キーモルト』と『トップドレッシング』の違いを僕なりの解釈で料理に例えてみようと思います!!
『キーモルト』と『トップドレッシング』の違いとは??
『キーモルト』と『トップドレッシング』の違いは……醤油に例えて解いていくとわかりやすいかなと思います。
一言で「醤油」といっても様々種類があります。
その中でも
『キーモルト』は「濃口(薄口)醬油」
『トップドレッシング』は「たまり醤油」
に例えてみます。
そして作る料理は「醤油味の煮物」
まず、煮物には土台となるだしが必要です。
このだしとなる存在が、ブレンデッドウイスキーにとって「グレーンウイスキ―」です!!
そして、まさかたまり醤油だけで醤油味をつけることはなかなかないのではないでしょうか??
必ず、バランスの取れた「濃口醬油や薄口醬油」で味をつけると思います。
この味を決める醤油がいわば『キーモルト』と同じようなものです。
この醤油によって「醤油味」を決めます。
ただ、「奥深さ」・「深み」がもっと欲しい!!そんな時少量入れるのが「たまり醤油」!!
醤油の味わいが濃い「たまり醤油」をアクセントとして入れることで味わいに「深み」・「奥深さ」が生まれます。
料理人として、「キーモルト」と「トップドレッシング」の違いはこういった違いかなと思います。
いわば、『キーモルト』が「味の中核」なら、『トップドレッシング』は「アクセント」ということです!!
これは自分でブレンデッドウイスキーを作ってみるとわかりやすいかなと思います。
『トップドレッシング』となるウイスキーを多く入れてしまうとバランスが崩れます。
ただ『キーモルト』として考えたウイスキーをブレンドしただけだと「奥深さ」が足りません。
このように自分でこれは『トップドレッシング』、これは『キーモルト』と決め実験してみると面白いです!
本日もお越し頂きありがとうございます。いつかはYaffeeラベルのウイスキーを造りたいと思っているウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)今回のテーマは「自家製ブレンデッドウイスキーに[…]
実は、ブレンデッドウイスキーに限った話ではない!!
『キーモルト』や『トップドレッシング』は、ブレンデッドウイスキーの用語として書かれているもの多いです。
しかし、こういった『キーモルト』や『トップドレッシング』は、
ブレンデッドウイスキーに限った話ではありません。
一般的に売られているシングルモルトにも蒸留所内の原酒に「キーモルト」と「トップドレッシング」があります!!
シングルモルトは「単一蒸留所」という意味。
そのため蒸留所内の原酒をブレンドして造られています。
合わせて読みたい⇨『シングルモルト』とは? 個性を楽しむお酒シングルモルトウイスキーについて解説!
例えば、有名ジャパニーズウイスキー「山崎」のキーモルトは「ワイン樽熟成の山崎」です。
ただこのレシピというのは、公開されていないことがほとんどです。
多くの蒸留所が、どの樽で熟成させたどういうウイスキーがどのぐらいブレンドされているか公開していません。
それはボトルごとに同じ味にするため、レシピが変わるからです。
ウイスキーは同じように作っても、熟成によって違う味に出来上がることの多いもの。
毎回同じような樽の配合でブレンドしていくと味わいがぶれてしまうそうです。
そのため、多くの蒸留所は毎回変わるレシピを公開してません。
そんな中、実はアイラのシングルモルト「ブルックラディ クラシックラディ」はなんとレシピを公開しているそう。
ボトルごとについている「○○/○○」というナンバーを、
公式ブルックラディHP(海外サイト)のレシピページに打ち込むとボトルごとのレシピが出てきます!!
詳しくは今度ブルックラディを購入したときに!!
今度購入したらご紹介させていただきます!!
テロワールにこだわる職人気質なアイラモルト蒸留所『ブルイックラディ』。
その蒸留所で造られているノンピートタイプが「クラシックラディ」です。
華やかで青リンゴ系のフルーティさが特徴。
ほのかにスモーキーさもあり、飲みやすいけど味わい深いアイラモルトです!!
価格帯 | 4000~5000円 |
---|---|
アルコール度数 | 50% |
容量 | 700ml |
特徴 | アイラモルトの革命児 |
原産国 | スコットランド |
青リンゴのようなフレッシュな果物感とほのかなスモーキーフレーバーが楽しめる一本。
ストレートでも飲み疲れず、楽しめます!
また、アルコール度数50%とは思わせないほど口当たりがいいです!!
アロマ | 4.5 |
フレーバー | 4.6 |
余韻 | 4.4 |
有名なブレンデッドウイスキーのキーモルト!!
最後に、有名なブレンデッドウイスキーのキーモルトいくつかをご紹介していこうと思います!!
ジョニーウォーカー ブラックラベル
世界で最も売れているスコッチブレンデッドウイスキー!!
『ジョニーウォーカー』!!
その中でもフラグシップボトルの「ブラックラベル」
このウイスキーには、「カーデュ」「タリスカー」「ラガヴーリン」がキーモルトとして使われています。
あくまで個人的な感想ですが、「ラガヴーリン」はトップドレッシングに近い存在だと思います。
すっごくラガヴーリンを感じるわけではないですが、バランスのいいスモーキーフレーバーが味わえます!!
ジョニーウォーカーのキーモルトとして有名なウイスキー!!
ジョニーウォーカーの味わいを支えている原酒ですが、このシングルモルト自体もスペインでは人気の高い銘柄です!
モルティでフルーティ。12年でもどこか深みのある味わいが楽しめます。
価格帯 | 4000~5000円 |
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アルコール度数 | 40% |
容量 | 700ml |
特徴 | ジョニーウォーカーを支えるシングルモルト |
原産国 | スコットランド |
バランスのいいモルティなウイスキー!!
フルーティな印象もありますが、
今のカーデュはどちらかというとモルティな味わいの方が強く感じます。
アロマ | 3 |
フレーバー | 3.4 |
余韻 | 3.2 |
塩っぽさとスモーキーな香り。そして柑橘系の甘いアロマ。
力強いモルトウイスキーですが、ドライフルーツの甘いやさしさ。
最後にペッパーの余韻が、広がっていきます。
まるで、海のように心の広い男のようなウイスキーです!!
価格帯 | 3000~4000円 |
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アルコール度数 | 45.8% |
容量 | 700ml |
特徴 | 海が育んだシングルモルト |
原産国 | スコットランド |
力強くしっかりとした潮感を感じる男性的なウイスキー!
特に胡椒を入れたペッパーハイボールがおすすめ!
ペッパーハイボールとカルパッチョなどの魚介類は特に合います!!
アロマ | 4.7 |
フレーバー | 4.4 |
余韻 | 4.4 |
「アイラモルトの巨人 」と称される人気の高いアイラウイスキーです。
特に再留にはゆっくり時間をかけて、平均より後寄りに長いハートを熟成に使うそうです。
ラガブーリンは葉巻のような心地よいスモーキーフレーバーと重厚感のあるフルボディな味わいを楽しむことができます 。
リッチでダンディなひと時を味わいたいときに最適です!
価格帯 | 6000~7000円 |
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アルコール度数 | 43% |
容量 | 700ml |
特徴 | アイラの巨人 |
原産国 | スコットランド |
『アイラの巨人』といわれる本当に秀逸なオフィシャルスタンダードボトル!!
スタンダードで『16年』という長期熟成のこだわりがあり、まるで上等な葉巻を吸っているようなリッチなひと時を味わせてくれます!!
アロマ | 4.7 |
フレーバー | 4.8 |
余韻 | 4.8 |

デュワーズ ホワイトラベル
こちらも不動の人気を誇る銘柄「デュワーズ」
そのスタンダードボトルが「ホワイトラベル」です。
フルーティでライトな味わいのこのウイスキーには……
「アバフェルディ」を中核に、
「オルトモア」「ロイヤルブラックラ」「クライゲラキ」がブレンドされています。
アバフェルディがキーモルトなのは、飲んでみるとわかります。
ただどこかスモーキーなフレーバーも隠れているので、これ以外にスモーキーなモルトウイスキーもブレンドされていると思います。
本日もお越しいただきありがとうございます。いろいろなハイボールを試すことが好きなウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o) &nbs[…]
赤リンゴとはちみつそしてナッツのようなフレーバーを感じさせてくれる、芳醇な甘口ウイスキー!!
バランスがよく、芳醇なフルーツのニュアンスが特徴のウイスキーで、有名ブレンデッドウイスキー『デュワーズ Dewar’s』のキーモルトにもなっています!!
シングルモルトの中ではお手頃な価格帯で、まったりとした味わいが楽しめる満足感の高い一本です。
価格帯 | 3000~4000円 |
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アルコール度数 | 40% |
容量 | 700ml |
特徴 | デュワーズの最重要モルト |
原産国 | スコットランド |
めっちゃリンゴ感感じるウイスキー!!
これほど赤リンゴ系のフルーティさを感じるウイスキーはありません!(笑)
アロマ | 4.2 |
フレーバー | 3.9 |
余韻 | 4.2 |
『第一級の食前酒』!!
爽やかなフルーツ香にスッキリと上品な甘みが特徴のシングルモルトです。
バランスがよく、飲みやすい女性的な味わい。
ストレートでもすっきりとしているのでウイスキーを飲み慣れていない方でも親しみやすいと思います!!
価格帯 | 5000~6000円 |
---|---|
アルコール度数 | 46% |
容量 | 700ml |
特徴 | スコッチウイスキーの業界内で認められている『第一級の食前酒』 |
原産国 | スコットランド |
ハイボールなら爽やかに楽しめますし、
ストレートならまったり楽しみたいときにもピッタリです!!
アロマ | 4.1 |
フレーバー | 4.6 |
余韻 | 4.5 |
芳醇でリッチなウイスキー。
ドライフルーツやナッツのようなフレーバーに濃厚かつなめらかな舌触りが特徴。
まったりを楽しみたいときにピッタリなウイスキーです!!
価格帯 | 5000~6000円 |
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アルコール度数 | 40% |
容量 | 700ml |
特徴 | 王に愛されたモルトウイスキー |
原産国 | スコットランド |
リッチで芳醇、クルミのようなナッツ感にドライフルーツのニュアンスが特徴です。和菓子と相性いいですし、ブラックラハイボールと豚肉グリルもおすすめ!!
アロマ | 4.4 |
フレーバー | 4.4 |
余韻 | 4.4 |
デュワーズの主要原酒の一つ「クライゲラキ/クライゲラヒ」
オイルヒーティングという特殊な麦芽乾燥方法を採用。
要は油を燃やした熱で麦芽を乾燥させる方法です!!
この方法により、程よく硫黄香が残るそう。
他にも屋外ワームタブ冷却器を採用。
複雑でヘビータイプのモルトウイスキーを造っています。
価格帯 | 4000~5000円 |
---|---|
アルコール度数 | 46% |
容量 | 700ml |
特徴 | デュワーズの重要モルトの一つ |
原産国 | スコットランド |
かなり特殊なスペイサイドモルト!!
華やかさはあるけど、濃厚で複雑。
硫黄系フレーバーがバランスよく入っているので、かなり奥深さを感じます。
アロマ | 4.2 |
フレーバー | 4.5 |
余韻 | 4.5 |
ティーチャーズ ハイランドクリーム
1000円以下で手に入る大変コスパのいいブレンデッドスコッチ!!
スモーキーフレーバーが特徴の一本で、このウイスキーのキーモルトは「アードモア」です!!
昔ながらのハイランドモルトにこだわる「アードモア」はサントリー所有の蒸留所。
ライトなスモーキーフレーバーが特徴のウイスキーで、ティーチャーズもそのライトなスモーキーさが表れています!
「アードモア」は、ハイランド伝統のスモーキーフレーバーのシングルモルトを作り続けている蒸留所です。
いわゆる「薫香」・「炭」といったパンチのあるスモーキーフレーバーが特徴。
親しみやすいスモーキータイプのシングルモルトで、
「家飲み用にスモーキーなお酒を置きたい」って方にオススメです。
価格帯 | 2000~3000円 |
---|---|
アルコール度数 | 40% |
容量 | 700ml |
特徴 | スモーキーでライトなウイスキー!! |
原産国 | スコットランド |
アロマ | 3.4 |
フレーバー | 3.1 |
余韻 | 3.7 |
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか??
醤油のたとえはあくまで個人的な見解です。
ただ蒸留所やブレンダーの方からもお話を聞く限りこういうことに近いのかなということで綴りました。
ウイスキーは製法は様々なものに通じるところはたくさんあると思います。
こうして自分がわかりやすいように例えてみると理解しやすいのではないでしょうか??
そしてそれを自分で実験してみるとより理解が深まると思います。
ぜひおうち時間を深めるお酒「ウイスキー」をもっと楽しんでみてください!!
それでは良いウイスキーライフを!!
また次回もよろしくお願いします!!
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