『キーモルト』とは??『トップドレッシング』とは??ブレンドに使われる2つの用語解説!!

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!

ウイスキーを調べていると、「キーモルト」という言葉を聞くと思います。

マニアの方なら似たような言葉に「トップドレッシング」も聞くでしょう。

この2つの専門用語は、ウイスキーのブレンドの核となるモルトウイスキーに使われます。

目次

『キーモルト』と『トップドレッシング』

『キーモルト』とは??

キーモルトとは、ウイスキーのブレンド時に核やアクセントとなるモルト原酒のことを言います。

明確な定義はないですが、ブランドの主役となる味わい・香りのモルト原酒がキーモルトであり、構成モルト原酒の中で最も使われている原酒ではありません。

例えばジョニーウォーカー ブラックのキーモルトは4種類です。

  • カリラ
  • クライヌリッシュ
  • グレンキンチー
  • カーデュ

そのほかにモルト原酒だけで29種類も使用しています。

4種類のキーモルトとジョニーウォーカーブラックを飲み比べてみると同じような味わいや香りに気づくでしょう。

ところが、29種類中のモルト原酒(タリスカーやラガブーリンなど)と飲み比べてもわからない方が多いと思います。

このように、ブランドの味わいの中核やアクセントとなる大事な味わいがキーモルトなのです。

『トップドレッシング』とは??

『トップドレッシング』とは、ブレンドに深みやを与える最上級のモルトウイスキーのことを指します。

例えば、

などが有名。

シェリー樽熟成の濃厚なモルト原酒やスモーキーなアイラモルトなどがトップドレッシングといわれることがあります。

個性が強いため、味わいに深みを与えますが少量でバランスを崩してしまいます。

トップドレッシングのモルト原酒をキーモルトとして使う銘柄となると、100mlに対して1滴単位の繊細な調合が求められるのです。

例えば、ブラックニッカ リッチブレンドは、自社のシェリー樽原酒をキーモルトに使用しています。

深みを与える一方、その強い味わいから開発時には100mlに対して1滴入れるかどうかの判断が必要になるほどだったそうです。

yaffee

トップドレッシングが与える魔力がわかる制作秘話だと思います。

『キーモルト』と『トップドレッシング』の違いとは??

  • キーモルトは、ブランドの核となるモルト原酒
  • トップドレッシングは、ブランドに深みを与える最上級のモルトウイスキー

お互いに明確な定義はありませんが、キーモルトはブランドサイドでトップドレッシングは原酒サイドの視点の言葉だと思います。

  • 「○○をキーモルトに使用」
  • 「○○蒸留所の原酒は、トップドレッシングと呼ばれており……」

このように使われることが多いです。

またキーモルトは個性の穏やかなモルト原酒も使われますが、トップドレッシングは深みを与える個性的な原酒が使われます。

キーモルトやトップドレッシングなどブレンダー用語を知ってから、自分でブレンデッドウイスキーを作ってみるとより深くウイスキーが楽しめるでしょう。

シングルモルトでもキーモルト

『キーモルト』や『トップドレッシング』はブレンダー用語ですが、シングルモルトウイスキーでも使われることがあります。

シングルモルトは一つの蒸留所で作られた原酒をブレンドして作られているため、キーモルトやトップドレッシングがあるのです。

例えば、有名ジャパニーズウイスキー「山崎」のキーモルトは「ワイン樽熟成」。

赤ワインの樽で熟成させた原酒が山崎の味わいの核を担ってします。

多くのシングルモルトウイスキーは、キーモルトを公表していません。

ブレンデッドウイスキーに比べてシングルモルトの「キーモルト」はわかりにくいです。

そのため多くのシングルモルトでは、「○○樽原酒をキーモルトに使用」と謳うより「○○樽を使用」と謳うことが多いでしょう。

有名なブレンデッドウイスキーのキーモルト!!

最後に、有名なブレンデッドウイスキーのキーモルトいくつかをご紹介していこうと思います!!

ジョニーウォーカー ブラックラベル

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国スコットランド
アルコール度数40%
熟成年数12年

ジョニーウォーカーブラックラベルは、世界No.1スコッチウイスキーブランドジョニーウォーカー”のフラグシップボトルです。

4種類のキーモルト(クライヌリッシュ、グレンキンチー、カリラ、カーデュ)に29種類以上ものモルト原酒を使用。

12年以上熟成させた原酒のみ厳選しブレンドされています。

奥深くバランスのいい味わいと華やかな香り、スモーキーなアクセントが特徴です。

ストレートからハイボールまで幅広くお楽しみいただけます。

ワインプレス
¥2,950 (2024/04/19 13:58:31時点 Amazon調べ-詳細)
バニラ&スモーク

ジョニーウォーカー ブラックラベルのキーモルト

クライヌリッシュはハイランドを代表するモルトウイスキー蒸留所で、山猫の絵が描かれたブランドデザインがシンボル。

フルーティでスウィートな香りになめらかな口当たり、ほのかなソルティさが特徴です。

クライヌリッシュ
¥7,260 (2024/04/19 22:31:08時点 Amazon調べ-詳細)
フルーティ&スモーク

グレンキンチーは、クラシックモルトシリーズのローランド代表モルトウイスキーとなっています。

モルティな穀物の優しく甘い香りにスパイスのような長い余韻が特徴

グレンキンチー
¥5,000 (2024/04/19 22:31:09時点 Amazon調べ-詳細)
フルーティ&シリアル

カリラは、いわばジョニーウォーカーにとって「トップドレッシング」のような存在ではないでしょうか。

スモーキーでクセのある香りとライトな酒質が特徴です。

ジョニーウォーカーの余韻に残るスモーキーを寄与しています。

カリラ
¥6,788 (2024/04/19 13:53:05時点 Amazon調べ-詳細)
スモーキー&ソルティ

カーデュは、ジョニーウォーカーブランドでよく使用される中核のモルト原酒です。

フルーティな香りや穀物のような優しく甘いフレーバーが特徴です。

デュワーズ 12年

ジャンルブレンデッドウイスキー
生産国スコットランド
アルコール度数40%
1stフィルのバーボン樽でダブルエイジ
熟成年数12年

12年以上熟成させたアバフェルディを中心にオルトモア、ロイヤルブラックラ、クライゲラヒなど40種類以上のモルト原酒をブレンド。

グレーン原酒もブレンドしたあと、再び樽で熟成させるダブルエイジ製法を採用しています。

フルーティで甘く華やかな香りとスムースな口当たりが特徴

デュワーズの中でも、12年が特にダブルエイジ製法によるなめらかさやコクを感じられます。

ストレートでも飲みやすく、炭酸で割れば少し贅沢なハイボールがお楽しみいただけるでしょう。

Dewar's
¥2,709 (2024/04/19 12:13:26時点 Amazon調べ-詳細)
フルーティ&スムース

デュワーズ 12年 キーモルト

デュワーズ12年は、アバフェルディがキーモルトとして使われています。

他にも

がモルト原酒の主体として使われているといわれています。

デュワーズの原酒確保のために作られた蒸留所で、中核を担うキーモルトです。

赤リンゴのようなフルーティさにはちみつやナッツのような芳醇なフレーバーが特徴

特にデュワーズ12年と飲み比べてみると主体として使われていることがわかると思います。

Aberfeldy(アバフェルディ)
¥7,499 (2024/04/19 22:31:10時点 Amazon調べ-詳細)
ハニー&ナッティ

オルトモアは、「トップドレッシング」としてブレンダーから愛される最上級のモルトウイスキーです。

爽やかな青梅のようなフルーティさにほどよいスモーキーさが特徴

デュワーズの繊細なスモーキーさや華やかなフルーティさの元となっているモルト原酒です。

AULTMORE(オルトモア)
¥7,330 (2024/04/19 18:12:46時点 Amazon調べ-詳細)
フルーティ&スモーキー

現在、スコットランドの蒸留所の中で2か所しか名乗ることができない王室御用達の「ロイヤルブラックラ」

深いコクのある味わいと芳醇な味わいが特徴です。

デュワーズの深みを与える役割を担っており、デュワーズ18年より上のラインアップではロイヤルブラックラの比率が高くなっています。

麦芽の乾燥をオイルヒーティングで行う独自製法で作られており、ナッツやクリームのようなコクのある深い味わいが特徴となっています。

デュワーに深みを与えるモルト原酒です。

¥6,028 (2024/04/19 22:31:10時点 楽天市場調べ-詳細)
スウィート&ナッツ

※ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。妊娠中や授乳期の飲酒はやめましょう。お酒は楽しく適量で。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

今週のおすすめ銘柄

↑↑↑  
今だけ「Yaffeeブログ経由」と注文備考欄記載で送料無料
※紹介銘柄のみ対象

この記事を書いた人

香りづけに使用したことからウイスキーにどっぷり嵌ってしまった料理人です。
調理師の仕事をしつつ、ウイスキーと料理の魅力を紹介するためにブログ・メディアを作成。
様々な視点からウイスキーを解説しています。

目次