『サッゼ・ミュンスターランダー・ラガーコルン』テイスティングレビュー

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本日もお越し頂きありがとうございます。

ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o
 

 

 

今回は『サッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルン』のテイスティングレビューです。

 

目次

『サッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルン』
について

サッゼ社はドゥッセルドルフ(ドイツ西側の町)郊外でドイツ伝統のスピリッツ”コルン”を中心に製造しています。

コルンはドイツ国内で親しまれていたスピリッツですが、もともとビールのチェイサーとして飲まれる安酒というイメージが強かったそうです。

ところが、サッゼ社はコルンの可能性を信じ、他のスピリッツに劣らないこだわりのコルンを製造しました。

 

中でもサッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルンは良質な小麦とミネラル豊富な湧水を使い、単式蒸留器で蒸留。そして古樽に詰めて熟成させているそう。

 

ドイツ産ウイスキーと一応、呼ぶことができるそうです。

yaffee

確かEUのウイスキーの規格では、「穀物原料で木樽に詰めて熟成させること」が定義となっているため、一応今回のサッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルンはコルンでありウイスキーと呼ぶことができるみたいです。

日本の酒税法では、完全に「ウイスキー」の品目が当てはまります。

 

ただし、本来コルンとウイスキーには明確な違いがあります。

その違いをまず「コルンとは?」から解説していこうと思います。

コルンとは??

 

コルン(Korn)とは、ドイツ西部で作られている無色透明な蒸留酒(シュナップス)の一種。

 

もともとKornはドイツ語で「穀物」という意味。

ドイツ語ではKornbranntwein(穀物から作られたブレンデー)と呼ばれることもあるそうです。

 

EUの規格でコルンとは、

「小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、ソバだけを発酵、蒸留した酒。または、小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、ソバを原料としたグレーンスピリッツからつくられる酒であり、いっさい香味付けをしないもの」と定義されている。

Wikipediaより引用

 

基本的にコルンは、シュナップスの一種なので、無色透明な蒸留酒となります。

さらにドイツ国内ではアルコール度数の定義もあり、アルコール度数32%以上でないと「コルン」と呼ぶことはできないそう。

 

ただ日本同様にドイツでもアルコール度数の高いお酒は、若者を中心に受け入れられない傾向があるのだとか。

「アプフェルコルン」といった感じでアップルジュースを混ぜたアルコール度数20%ぐらいのコルンもあるそうです。

 

もともとはビールのチェイサーとして寒い日に楽しまれるお酒だったり、単体で食後酒として楽しまれていたり……。

高いアルコール度数から、一気に飲み干して体を温めるお酒として親しまれてきた庶民のお酒だったみたいです。

 

ウイスキー?コルン?その違いとは?

 

ウイスキーとコルンには本来明確な差があります。

 

それは、ウイスキーは必ず「モルト」を使用しないといけないのに対して、コルンはモルトを使うという定義がありません。

yaffee
実際穀物だけを糖化させるには、モルトが必要なのですが……。
この辺はちょっとあいまいなところですね。

 

一番の差はアルコール度数熟成の有無です。

本来コルンは熟成させない無色透明な蒸留酒です。
対してウイスキーは熟成させることが義務となっています(アメリカンのコーンウイスキーは除外)。

 

そしてコルンがアルコール度数32%以上に対して、ウイスキーはアルコール度数40%以上ないと名乗ることができません。

 

同じ穀物原料の蒸留酒ですが、違いははっきりと分かれているみたいです。

ただコルン自体メジャーなお酒ではないので、ウイスキーのように熟成させても問題はないのかもしれません

現に「サッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルン」は、古樽にて熟成させています。

EU規格と日本の酒税法では、「ウイスキー」と名乗ることができるお酒となっています。

 

アルコール度数の面で「ウイスキー」と名乗れる国・名乗れない国が出てくると思います。

一応日本での「サッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルン」の売り文句は「ドイツ産ウイスキー」となっているようです。

 

今回はこの「サッゼ ミュンスターランダー・ラガーコルン」をテイスティングレビューしていきたいと思います。

『ミュンスターランダー・ラガーコルン』テイスティングレビュー

アルコール度数

 

32%

 

淡くほのかなクリーム色

 

アロマ

 

香りはあまり強くないが、ややシンナーに甘みを含んだ香りというニュアンスが近い。

ほのかにピーナッツのような感じもある。

若いアルコールの刺激はあまりない。

 

評価

 

67/100

 

コメント

 

うーん。。まずウイスキーに飲みなれていると軽すぎる。

なまじウイスキーに近い穀物感がただただ薄まっているのでよりもどかしさを感じる。

ところが、アルコールの雑味もほとんどない。

これがコルンなのかもしれないが、味としての甘みが少なく苦味がある。

 

あとの方にチープな駄菓子のような香りが残るものの余韻のフレーバーの伸びは全くなくキレがある。

シロップと合わせて割って飲んだり、味のあるビールと合わせたりしたらおいしく飲めると思う。

 

単体では、物足りなさを感じてしまう。

 

最後に……

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回のお話いかがだったでしょうか??

 

正直うーんといったお酒でした。。

これが500mlで5000円台と考えると……。

 

ただアルコールの雑味はそんなにないので、何かと割って飲んだり自家製リキュールづくりには適していると思います。

ウイスキーの穀物感が苦手だったり、すっきりした味わいがお好きな方にはいいお酒なのかもしれません。

ただウイスキー好きには、いろいろと物足りない一本だなーと感じてしまいました。

 

もしかしたら、カクテルやインフューズしてみたら面白いかも。

いろいろ実験してみようと思います!

 

それでは良いウイスキーライフを!!

また次回もよろしくお願いします!!

 

 

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この記事を書いた人

香りづけに使用したことからウイスキーにどっぷり嵌ってしまった料理人です。
調理師の仕事をしつつ、ウイスキーと料理の魅力を紹介するためにブログ・メディアを作成。
様々な視点からウイスキーを解説しています。

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