本日もお越し頂きありがとうございます!!
どんなものでも作り方が気になってしまうウイスキー好き料理人Yaffeeです。
本日のテーマは「モルトウイスキーの作り方」!!
モルトウイスキーの製造工程をぼくなりに解説していこうと思います!!
蒸留所見学やウイスキーに関する専門誌などを見たらモルトウイスキーの製造工程を知る機会はありますよね。
僕自身「ウイスキー検定」や「ウイスキーコニサー(ウイスキーのソムリエみたいな資格制度)」などの試験のため、多くの専門誌や公式教本を読みました。
ただ、難しい言葉が多い。。。
どうしてもわかりにくい用語や理解しにくい言葉って多いと思います。
ところが!!
別のものに例えてみると、実は簡単だったりします。
そこで今回、『モルトウイスキーの作り方』を僕なりの解説でご紹介させていただきます!!
作り方がわかると、ウイスキーがより興味深いものになると思います!
「ライトに深く」をモットーにまとめました!!
ぜひ飲みながら楽しく見てもらいたいなと思います!!
モルトを作る下準備『製麦』
モルトウイスキーの原料は『大麦』です。
ただ大麦のままでは、モルトウイスキーを造ることができません。
モルトウイスキーを造るためには、『発芽』させて『麦芽』にしないといけません。
大麦の中には「でんぷん」という糖がいっぱいくっついた状態のものがたくさん詰まっています。
ただ「でんぷん」のままでは、大きすぎて酵母が食べられないのでお酒を造ることができません。
そのため、「でんぷん」を小さくカットする『ハサミ』のようなものが必要になります。
それが『酵素』です。
モルトウイスキーに必要な『酵素』は大麦が発芽することで作ることができます。
発芽し、粒内に『酵素』をいつでも働ける状態にしたものが『麦芽(モルト)』です。
モルトウイスキーとは、『麦芽(モルト)』100%で作るウイスキーのこと。
その最初の工程『製麦』は、料理を作るために材料や器具を集めてくる「下準備」みたいなものです。
料理を作るときでも、材料や器具を用意しないと作ることすらできないですよね。
ただ今、この工程を行う蒸留所は少なくなっています。
多くの蒸留所は、製麦を業者に委託しています。
こう聞くと、なんかよくは思わないですよね。
結局蒸留所で一から作ってないのか。。。と
ただかつおだしのだし汁を作るとき、かつお節から造りますか??
どんなに高級料亭でもかつお節から造っているところはほとんどないと思います。
それは、「餅は餅屋」って言葉と同じです。
製麦のプロが造ったものの方が、安定した品質でコストも低いそう。
自家製麦芽にこだわっている蒸留所もありますが、そこも多くは製麦業者が造った麦芽と混ぜて作っています。
全部を自家製で作っているのは、スコットランドでスプリングバンク蒸留所ぐらいです。
この『製麦工程』には様々な方法があります。
その中で、自家製麦は「フロアモルティング」という床に大麦を敷いて発芽させる方法で作られます。
この方法は、木製のシャベルや大きい熊手のような器具で混ぜ続けなくてはいけなく、かなり重労働だそうです。
長年この作業を行った人は「モンキーショルダー」という職業病になってしまいます。
人気のブレンデッドモルトウイスキー「モンキーショルダー」の名前はここからきています。
3つのシングルモルトをブレンドした“トリプルモルトウイスキー”『モンキーショルダー Monkey Shoulder』!! – Yaffee’s Whisky Blog
また、この時にスコッチ独特のスモーク香を付けます。
大麦を発芽させるとき、大体45%ほど水分を含ませた状態にするそう。
この状態でやっと発芽します。
ただこのままではすぐに腐ってしまい長期保存ができません。
そのため乾燥させ、保存性を高める必要があります。
乾燥と保存性を高める方法が、ピートで燻製です。
(今では無煙炭や熱風などで乾燥させることも多いです。)
つまりウイスキーのスモーキーフレーバーはこの時につくわけです。
『ピート(Peat)』とは?ウイスキー初心者へ、スモーキーな香りとピート香について徹底解説!! – Yaffee’s Whisky Blog
こうしてできた麦芽を粉砕します。
この時に大きい粒の「ハスク」と中程度の「グリッツ」、細かい「フラワー」の比率がかなり重要!!
大きい粒の「ハスク」は、のちの工程でろ過するためのフィルター代わりになるので必要。
細かい「フラワー」は、味わいや糖分を多く抽出できますが、反対に油分などいらない成分も多く出てきてしまいます。
そのため、極力少なくする蒸留所が多いです。
あまーい麦のジュースを作る『糖化工程』
下準備の終えた麦芽(モルト)は、この工程であまーい麦のジュース「麦汁」へと生まれ変わります。
麦芽(モルト)にしたことで、デンプンをカットするためのハサミを準備しました。
しかし、材料をカットしないと料理は作れないですよね?
でんぷんは糖が鎖状につながった状態のものです。
このままでは酵母が食べて、アルコールに変えることができません。
そこで、デンプンをカットして糖分にする作業『糖化』という作業を行うのです。
そのデンプンをカットするための酵素には、ウイスキーでは大きく2つのタイプが働きます。
それは、
α‐アミラーゼというランダムにカットする酵素
と
β‐アミラーゼという2つの糖のつながりにカットする(つまり麦芽糖を作る)酵素
です。
α‐アミラーゼは、でんぷんをランダムにカットしていきます。そのため様々な種類の糖が出来上がります。
対して、β‐アミラーゼは2つの糖のつながりごとにカットしていくので、「麦芽糖」という糖分がたくさんできます。
そしてこの酵素たちは、温度が65~66℃を境にどっちが働きやすいかはっきり分かれます。
低い温度で働きやすいβ‐アミラーゼが働くと、「麦芽糖(2糖類)」がたくさん作られます。
すると酵母が食べられる糖分がたくさんできます。
酵母は基本4つのつながりの糖分までしか食べることができません。
酵母が食べられる糖分が多くできると、その分アルコールが多くできて軽い酒質になりやすいそうです。
対して酵母が食べることのできない糖分が多くできると、重ための厚みのある酒質になりやすい傾向があります。
ただこの工程ではデンプン以外に、タンパク質なども酵素によって分解されます。
たんぱく質が多く分解されアミノ酸に変わると、透き通った麦汁になります。
すると、華やかな香りや味わいのお酒になりやすいです。
酵素をどう活用していくかによって、最終的に出来上がるウイスキーが大きく変化していきます。
「糖化工程」は、実は重要で難しい作業。
ウイスキーの作り方の大きなポイントの一つです!!
この工程で、1tの麦芽から得られる麦汁の量は5000ℓ~5500ℓ程度。
これが基準値となってます。
ただし、この比率も蒸留所ごとに変わります。
基本より多いか少ないかで、味わいにも大きく影響します。
こういったデータを集めてみる変態的でマニアックな楽しみ方も面白いですwww。
ちなみにこの比率が1:4ぐらいなのが「プルトニー」蒸留所。
これよりさらに少ない比率なのが新勢力の「エデンミル」蒸留所で1:3.8ぐらいです。
もともとビールを作っていた蒸留所は比較的濃いめの麦汁をとることが多いみたいですね!!
反対に1:6ぐらいと薄めの麦汁を得るのが「スプリングバンク」蒸留所です。
麦汁は薄めですが、ウイスキーの味は濃いめ。
それぞれの工程とのバランスを考えて薄めにしているのかもしれないですね。
お酒に変える『発酵工程』
この工程でやっとアルコールが作られます。
アルコールを作るためには、酵母が必要。
その酵母にはたくさんの種類があります。
例えば一言でトマトって言ってもミニトマトからフルーツトマトまで様々ありますよね?
どこのトマトか、どういう品種のトマトかによって味わいが違いますし、深く見ていくと無限に種類があります。
酵母も同じです。
酵母にも様々な種類があります。
ワイン酵母からビール酵母、清酒酵母などなど
それぞれに特徴があります。
それぞれ風味や好みの糖・発酵の仕方・適温などなど‥
どの酵母を使うかによって作り方も変わりますし、味わいも大きく変わります。
酵母をマニアックに注目してみるとウイスキーはより面白いです!!
ただウイスキーは酵母だけが、発酵工程で活躍するわけではありません。
実は「乳酸菌」もかなり重要!!
ウイスキーで「乳酸菌」って聞くと、あまりピンとこないと思います。
ただ、「乳酸菌」の働きがウイスキーの味わいを大きく変化させます。
酵母による発酵の後、働き始めるのが乳酸菌。
簡単にいうと、酵母の「食べ残し」を乳酸菌が食べ『乳酸』を生み出していきます。
そしてこの『乳酸』が、華やかなフレーバーや独特のニュアンスを生んでいたり、ライトな酒質のウイスキーに貢献していたりします。
それにはポットルチルの材質が「銅」ということがポイント!!
銅には、重たい味わいとなる成分を分解する効果があります。
しかし蒸留中、銅の表面は様々なものがこびり付いて汚れていきます。
ポットや電気ケトルにカルキがこびり付いていくように…。。。
この時に『乳酸』がこのこびり付きをきれいにしてくれる働きをしてくれます!!
これがよくわからない方は、10円玉をお酢につけてみてください。一気にきれいになります。
銅の表面がきれいになると銅の影響も大きくなります。
このように『乳酸』は次の発酵工程で必要な成分になるということ。
『乳酸』を増やすためには、発酵時間を長くすると多くできます。
「発酵時間」に注目すると、蒸留所がライトな味わいを求めているのか・ヘビーな味わいを求めているのか少しわかるかもしれません!!
ちなみに発酵時間が短めなのは
ダルモア!!
短めの48~50時間程度です!!
勇者のウイスキー!?『ダルモア Dalmore 蒸留所』!そのストーリーと特徴を解説 – Yaffee’s Whisky Blog
対して
ディーンストンは長めの90~100時間程度。
元紡績工場の珍しい蒸留所『ディーンストン Deanston』!そのストーリーと特徴を解説 – Yaffee’s Whisky Blog
飲み比べてみると面白いかもしれませんね!!
ウイスキーの重要ポイント『蒸留工程』
蒸留は、ウイスキーにおいてとっても重要なポイント!!
蒸留は、熟練の勘と知識をフル活用しないとできないと思います。
素人が手を出すと特に大変なことになるのが蒸留。
最近もトルコで、密造酒を飲んで亡くなった方もいます。
香り豊かなおいしい成分を凝縮するのか。危険な成分を凝縮してしまうのかは職人の腕次第です。
作り方は紹介しても、やってみようとは思わないでくださいねww
モルトウイスキーの蒸留器『ポットスチル』は、身近な湯沸かし器をイメージするとわかりやすい!!
「ポットスチル」と聞くと、実際見たことない人の方が多いですし、暑かったことのある人なんてほとんどいないと思います。
正直よくわからないですよね??
ただ構造はいたってシンプル。
大きな銅製のヤカンだと思ってください。
ヤカンでお湯を沸かしているとき、注ぎ口から蒸気が出てきますよね?
この蒸気だけを集め、再び液体に戻していく。
これが「蒸留」です。
ポットスチルでの蒸留もこれと同じことが行われます。
そしてポットスチルの形や大きさ・冷却装置・蒸留時間・張り込み量などなど様々な要因で味が変わってきます。
中でも違いが分かりやすいのが、加熱方法。
直火加熱なのか、間接加熱なのかによって味が大きく変わります。
直火加熱を行うと香ばしいトーストのような香りが付くそう。
対して間接加熱は、すっきりとした味わいになりやすいです。また熱効率がよく、温度管理がしやすいそう。
ただあまりピンとこない方多いと思います。
これを料理で例えてみると……
バターを鍋で火にかけていったとします。
するとバターは溶け、徐々に焦げていき焦がしバターができますよね。
大雑把に言うとこれが直火加熱。
対してバターを湯煎にかけたとすると、焦げることはないと思います。
これが間接加熱です。
もちろん、直火加熱でしっかり温度管理すればすっきりとした味わいのお酒もできると思います。
ただ香ばしく力強い味わいを得られるのは直火加熱の魅力!
グレンファークラスや余市を味わってみたらわかると思います!!
スコットランド最古の家族経営の蒸留所。『鉄の女』も愛したグレンファークラス Glenfaclas – Yaffee’s Whisky Blog
モルトウイスキーは基本2回蒸留!!
スコッチやジャパニーズ、またその他新勢力のモルトウイスキーは、2回蒸留が多いです。
はじめの蒸留『初留』は、アルコールの濃縮・新しい香味をつける・いやなオフフレーバーや固形分の除去。
仕上げの蒸留『再留』は、アルコールと香味成分の濃縮・香味成分の選択。
という役割があります。
初留・再留ともに「アルコールの濃縮」というのは「蒸留」の目的そのもの。
ただそれ以外ってちょっとわかりにくいですよね??
ということでそれぞれ見ていこうと思います!!
初留の『新しい香味をつける』とは?
突然ですが、『メイラード反応』という言葉はご存知でしょうか??
料理人やパティシエ、パン職人などの間では一般的な化学反応のことですが、「糖分とアミノ酸が加熱によって起きる反応こと」がこの『メイラード反応』。
糖分とアミノ酸を加熱すると香ばしい香りと色が付きます。
身近なもので例えると「焼き菓子」!!
焼き菓子の香りって香ばしくて何とも言えないいい香りしますよね?
それがメイラード反応によることが多いです。
他にも「焼肉」、「パンの焼ける香り」などなど
こういった香りってそれぞれ違いはありますが、好きな方多いと思います。
この反応がポットスチルの初留の時にも起きています。
発酵工程で、アルコールや乳酸に変わることのなかった糖分と、死滅した酵母や麦芽由来のアミノ酸。
こういったのもが『メイラード反応』を起こして「いい香り」をつけてくれるそう。
他にも蒸留中は様々な反応が起きます。
複雑な化学反応が起きて、モロミが蒸留。ウイスキーの元が生まれます。
その複雑な反応の中でも「メイラード反応」は、「新しい香味をつける」という面では、影響の大きい反応の一つだと思います。
特に、直火加熱だと顕著です。
初留の『オフフレーバーや固形分の除去』とは?
乳酸の話の時に出た反応が大きいです。
銅が、嫌な香りの元となりやすい硫黄成分を除去してくれます。
これによりクセの少ないスッキリとした味わいのお酒になりやすいです。
また、蒸気だけを集める「蒸留」を行うことで固形分や不純物などを取り除くことができます。
ただし!!!
初留では、固形分や不純物・沸騰しにくい成分などが蒸留後の液体に混ざることがあるそう。
これは初留中に起きる「泡沫相(泡立ち)」という現象が大きく関係しています。
初留中の起きる様々な化学反応の中に、泡立ち状態を作る反応もあります。
日常で例えると、牛乳を鍋で沸かすようなもの。
牛乳を鍋で沸かすと、一気に泡立って吹きこぼれることありますよね?
同じようにしっかりと見ていないと、初留中吹きこぼれに近い状態になってしまいます。
また吹きこぼれなくても、泡立った液体が周りに飛び散ると思います。
これは泡が弾けた勢いで飛び散るわけです。
蒸留中も同じように泡が弾けることで、その泡に乗った固形物や高い沸点の成分が飛んでいきます。
それがウイスキーにいい影響を及ぼすときと悪い影響を及ぼすときがあります。
そのため、しっかりとこの泡立ちをコントロールしなくてはいけません。
なので初留釜には「窓」が取り付けられています!!
蒸留所見学でポットスチルを見る機会があったとき、見てみると楽しいかもしれないです!!
再留の『香味の選択』
初留になく、再留にある最も大きい作業に「ミドルカット」という作業があります。
蒸留で出てくる留液、
実はこれは最初の方に出てくる液体と後の方に出てくる液体では成分が全然違います。
最初の方が華やかな香りの成分が多く、後の方が重くオイリーな成分が多くなりやすいです。
どういった味を求めるかによってこのカットする位置が変わります。
「ミドルカット」の位置という超マニアックな場所を見ていくと、その蒸留所が最終的にどういう香味にしたいかがある程度わかってきます。
平均的なミドルカットの位置はアルコール度数75~60%。
最
終的なニューポット(熟成前のウイスキー)のアルコール度数は69%ぐらいになることが多いです。
ただ例えばグレンアラヒー蒸留所のように、
ノンピートがアルコール度数74~62%、ピートタイプが74~58%と、同じ蒸留所でも変えているところも多いです。
『エネルギー効率化のパイオニア』!リッチで個性的なグレンアラヒー 蒸留所 Glenallachie Distillery – Yaffee’s Whisky Blog
至高のお酒に変える『熟成工程』
蒸留工程までで出来上がったウイスキーになる前の原酒「ニューポット」。
ただこの状態では、すごく荒々しくウイスキーにはまだ遠い味わいです。
ニューポットを魅惑的なウイスキーと変えるのが樽熟成です。
樽熟成中では様々な変化が起きます。
・蒸留後のオフフレーバー(未熟香や刺激臭など)が取り除かれていく。
・複雑さが増す。
・まろやかさが増す。
ということが起きています。
樽で熟成させるときに最も有名な変化が「エンジェルズシェア(天使の分け前)」
エンジェルズシェアとは、「樽の中のウイスキーが年々減っていくことで、ウイスキーがおいしくなっていく」という現象のこと。
これを「天使が飲んで、分け前をくれている。」と例えた専門用語です。
実際に天使が飲んでいるかどうかはわかりませんが、大きな要因の一つに「樽の呼吸」が関係しています。
「樽が呼吸する」というと不思議に思うかもしれません。
木製の樽は温度によってわずかな隙間が変わってきます。
この隙間から樽内の空気が交換されるというもの。
また樽熟成中、徐々に水分やアルコールが蒸散していきます。
蒸散したアルコールや水分が樽から出ていき、樽内のウイスキーが年々減っていくわけです。
実際ウイスキーの熟成庫に入ると、芳醇なウイスキーの香りとアルコールの香りで酔ってしまいそうww。
基本的にアルコールの方が蒸散しやすく、年々アルコール度数は下がっていきます。
ただ中には熟成庫の関係でアルコール度数の上がっていく熟成も起きます。
アメリカンやジャパニーズなどでラック式という熟成庫の上の方でよく起きるそうです。
「エンジェルズシェア」はスコットランドで平均2~3%程度の目減りです。
ところが、
温暖な気候だったり乾燥した気候だったりと、気候によって大きく変わります。
また初年度は大きく減っていくそう。
スコットランドでもう初年度は大きく減っていきますし、バーボンなどでは初年度は10~18%、通年では5~8%も減っていくそです。
また新勢力の台湾の「カバラン蒸留所」では年間15~20%も減っていくそう。
それだけスコットランドより早く熟成が進みますが、長期熟成はなかなかできないという欠点もあります。
味を決める最後の仕上げ『ブレンド工程』・『瓶詰め工程』
そして熟成まで終えたウイスキーに最後に待っているのがブレンド作業です。
実はジングルモルトウイスキーも基本ブレンドされて作られています。
最終的に蒸留所でできた様々なタイプの原酒をブレンドして、一つの「ウイスキー」が誕生します。
例えば魚。
「目利き」が必要なほど、個体差がありますよね?
脂のしっかり乗ったもの・逆に油が少なくスッキリしたもの・大きさや鮮度など、同じ魚でも味わいが変わってくること多いと思います。
ウイスキーも同じで、同じ年の樽でも必ず個体差が生まれます。
この差を少なくしていくのが、ブレンド作業。
出汁のようにベースとなるウイスキー、
調味料のように味を決めていくカギとなる「キーモルト」、
スパイスのようにアクセントとなる強烈なウイスキー、
などなど
こういった一つ一つの原酒がブレンドされ、いつも僕たちが飲んでいる「ウイスキー」になっていきます。
中にはブレンドしなくても、美味いウイスキーというのも生まれることがあります。
こういったウイスキーが「シングルカスク(一つの樽からボトリングされた)ウイスキー」としてリリースされていきます。
ただ、多くのウイスキーの最終的なブランドの味を決めるのが「ブレンド」作業です。
最後に……
正直かなり大雑把な紹介ではあったと思います。。。
蒸留所の方から見たら、もっと複雑だとは思うかもしれません。
ただこう大雑把に語ったとしても、モルトウイスキーはかなり大変で手の込んだ工程を踏んで生まれてきます。