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新しいウイスキーに目がないウイスキー好き料理人Yaffeeです。
最近のウイスキー業界では、新勢力の蒸留所やクラフトマンシップを取り入れた大手メーカーの製品が多く誕生。
これからさらに、新しい蒸留所からクラフトウイスキーがリリースされていくと思います。
そうなると、今まで一般的ではなかった表現・言葉は出てくるのではないでしょうか。
そこで今回は、今すでに新しいジャンルになりつつある表現や用語などをまとめていこうと思います!!
シングルエステート
「エステート」には所有地(一人の人が所有する)地所といった意味があります。
もともと 「シングルエステート」という言葉は、「単一の農地・畑」という意味で紅茶やコーヒーなどで使われていました。
しかし最近になって、ウイスキー業界の中でも原料にこだわっている蒸留所も増えてきています。
そのためウイスキー業界でも単一農場に注目されつつあり、
「シングルエステート」という言葉が使われ始めるようになってきました。
シングルエステートは、「バリンダルロッホ」という新勢力の蒸留所が目指すスタイルとして広がっていったような感じがします。
ただ、ロールスロイスでお馴染みの『マッカラン』から自社畑の大麦のみ使用した「The Macallan ESTATE」というものも一般向けにリリースされていました。
ザ・マッカラン・エステートリザーヴ 45.7度 700ml【THE MACALLAN ESTATE RESERVE】
また完璧すぎるウイスキー『グレンモーレンジィ』から
「カドボールエステート15年(グレンモーレンジィが所有するカドボール農園からの大麦限定)」
がアメリカ、カナダ、メキシコ限定でリリースされています!!
残念ながら、日本への入荷は今のところないようです。。。
ただ、飲んでみたいですね!!
「シングルエステート」というジャンルはウイスキー大手メーカーがすでに販売し始めています 。
ウイスキー業界でも定着しつつあり、これからのウイスキーを見るうえで欠かせないワードになってくるかもしれません。
100%地元産
ウイスキーにテロワールを取り入れる試み、
アイラ島の『ブルックラディ』蒸留所からこの試みは始まりました。
この動きが、大手メーカーやクラフト蒸留所などにどんどん広がってきています。
特に日本のクラフト蒸留所では、厚岸蒸留所や静岡蒸留所など100%地元産のウイスキー造りに向けて動き始めているところが多いです。
一足早くテロワールを取り入れていたブルイックラディでは、
スコティッシュバーレイからアイラバーレイ、アイラバーレイロックサイドファームなどリリース。
今後このような形のウイスキーはどんどん出てくると思います。
自分たちの地元から世界に向けて100%地元産ウイスキーが誕生する こともあるかもしれませんね!
スコットランド産なのにスコッチウイスキーではないウイスキー
この動きは主にブリュードック蒸留所(元ローンウルフ蒸留所)から始まっています!
もしかしたら、ほかの蒸留所にも広がるかもしれないジャンルかなと思います。
スコットランド産なのにスコッチウイスキーではない??
どういうこと???
となるのではないでしょうか。
スコッチウイスキーには細かい定義があります。
それに従わないとスコッチウイスキーと呼称することができません。
ただ現在、アメリカのクラフトウイスキーの波が、スコットランドにも来ているそう。
ウイスキーの定義に沿って作ることに、『狭さ』を感じているスコットランドのクラフト蒸留所は多いです。
そのため、実験的にスコッチの定義から外れたウイスキーを作り始めています 。
その一つに スコットランド産ライウイスキー というジャンルの復活に向けての動きがあります。
この動きは、新勢力のブリュードックだけでなく大手蒸留所でも動いているところはあります。
スコットランドではすでにお披露目されているかもしれませんが、今後世界に向けてリリースされるかどうか注目したいです。
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アイリッシュポットスチルウイスキーとポットスチルウイスキーの違い
アイリッシュウイスキーでも、最近になってアイリッシュポットスチルウイスキーの定義が明確になりました。
その定義の中に
「原料はモルトと未発芽大麦をそれぞれ30%以上、その他の穀物を5%未満で造らなくてはいけない。」
と記載されています。
しかしこの定義通りに作ってしまうととある問題が……。
それは、
ポットスチルウイスキーとして、「その他の穀物」由来の個性を生かせない!!!
という問題!
アイルランドでもこういった定義による『狭さ』を感じているクラフト蒸留所が増えているそうです。
そのためアイルランドのクラフト蒸留所では、 「その他の穀物」の比率を多くしたポットスチルウイスキーを作り始めています 。
ただしそういったポットスチルウイスキーには、「アイリッシュ」とつけることができないそう。
今後もしかしたら、「アイリッシュ」を冠していないポットスチルウイスキーが日本でも販売されるかもしれません。
またアイリッシュポットスチルウイスキーの定義が見直されることもあるかもしれないです。
これも「新しいウイスキーの文化」になるのではないかなと思います。
オクタブ、クオーターカスク
新勢力の蒸留所や原酒不足に悩まされている蒸留所、短期間のカスクフィニッシュなど少し前から注目されている小さい樽です。
通常(シェリーバット:約500ℓ)の1/4のサイズ(クォーターカスク)や1/8のサイズ(オクタブ)。
小さい樽で熟成させる利点としては、
・樽と原酒の接地面積が増えるため、樽材成分がよく抽出。
・熟成が早くなる
といった利点があります。
それについて無理やり早熟させているといった考えを持っている蒸留所もありますが……
ただ、熟成期間10年未満のウイスキーで十分に熟成感・円みのあるウイスキーも多くリリースされています。
小さい樽の活用はさらにデータが蓄積され、今後より良いウイスキーを作る手助けとなるのではないかと思います!
その点でも今注目の用語だと思います!
[にっこりご奉仕品] ブナハーブン 10年 2008 オクタブ (ダンカンテイラー) 50.6度 700ml
ニューポット、ニューメイク、ニュースピリッツとニューボーンの違い
スコッチやアイリッシュウイスキーでは「3年以上熟成」と定義があり、3年経過しない限り「ウイスキー」と呼ぶことができません。
日本にはその定義はありません。
ただし、基本的には日本でも「ウイスキー」は3年以上熟成したものとしているところは多いです。
そしてウイスキーとまだ呼ぶことができないお酒を、
「ニューポット、ニューメイク、ニュースピリッツ」や「ニューボーン」といいます。
ニューポット、ニューメイクとニュースピリッツはほとんど同じ意味で、
「蒸留したてのスピリッツ」 という意味。
それに対して ニューボーンは、
「樽熟成中のスピリッツ」 といった意味合いで使われます。
こういったまだウイスキーと呼べない原酒を飲むとき、
この2つの違いが分かると、
新勢力の蒸留所の「ウイスキーへの経過」が楽しめるのではないかと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか。
小正醸造 嘉之助蒸留所 ニューボーン 2019 バーボンカスク 16ヵ月 ノンピート 57度 200ml KANOSUKE DISTILEERY
面白かった、ためになったと思っていただけたら嬉しいです。
また次回もよろしくお願いいたします。
それでは『酔いウイスキーライフ』を!!!
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