熟成年数の長さがウイスキーのバロメーターのように語られることがあります。
熟成年数表記のないボトルをノンエイジと言いますが、安いウイスキーとか若いウイスキーという扱いを受けることが多いでしょう。
実際に若い原酒のみで構成されたノンエイジのボトルもたくさんあります。
ところが、ノンエイジはそれだけではありません!!
「ノンエイジ」は、一言で言うと……
熟成年数にとらわれないウイスキー
なのです。
今回はその「熟成年数にとらわれないウイスキー」=ノンエイジについて徹底解説していこうと思います!!
熟成にとらわれないからこそ見えてくる世界もあります。
そんなノンエイジウイスキーを知って、よりウイスキーを楽しんでいただけたらと思います!!
ノンエイジウイスキーとは?
ノンエイジウイスキーとは、熟成年数が記載されていないボトルのことを言います。
ブランドのラインナップの中で最も低価格なボトルに多く、ジョニーウォーカーレッドやデュワーズ ホワイトラベルなどよくスーパーで見かける銘柄はノンエイジが多いです。
冒頭でも書いたようにノンエイジというと「熟成年数を記載したくないほど若い原酒が使われている」と勘違いされがちですが、若い原酒のみで構成された安いノンエイジボトルは一部だけ。
実は、ラグジュアリーブランドでもノンエイジボトルはありますし、超長期熟成の原酒をメインでもあえてノンエイジを採用することもあります。
なぜ、あえて熟成年数表記を書かないのでしょうか?
冒頭で書いた「熟成年数にとらわれないウイスキー=ノンエイジ」とはどういうことなのでしょうか?
詳しく解説していきましょう。
なぜ「ノンエイジ」?
ウイスキーの年数表記は「使われた原酒の中で最も若い熟成期間」です。
ウイスキーは、シングルモルトでも基本ブレンディングが行われます。
熟成年数の異なる原酒をブレンドすることで製品を作るため、ワインのようにヴィンテージ表記することが難しいと言えるでしょう。
ラムなどでは、使われた原酒の中で最も長い熟成期間が表記されたボトルもありますが、ウイスキーでは最も若い原酒で統一されています。
あくまでも僕の考えですが、最も若い熟成期間を記載するルールによって「ノンエイジ」ボトルが生まれたのではないでしょうか。
考えうる理由は……
- 熟成年数を表記してしまうと魅力が伝わりにくい
- 最短熟成期間がブレンドによって変わることがある
- 少し短期熟成原酒を使用した高級ブランドのウイスキーがある
魅力が伝わりにくい
まず、販売面から話をすると、熟成年数を表記してしまうとその銘柄の魅力が伝わりにくいこともあるためです。
例えば「3年」というやっとウイスキーになったばかりの熟成年数が表記されていたら、マニアでない限り買いたいとは思わないでしょう。
ノンエイジウイスキーの中には、あえて3年熟成・4年熟成の原酒を使用しているボトルもあります。
ところが、お値段は4000~5000円を超えるスタンダードボトルも多いです。
生産者はこだわりを持ってあえて3年熟成・4年熟成を使用していますが、お客さんは「3年しか熟成していないのか……」と思うことが多いでしょう。
そして、同価格帯かもっと安い「10年」や「12年」のボトルが選ばれていくと思います。
あえて熟成年数を記載しないことで、ある程度は先入観をなくすことができます。
ブレンドする原酒が変わると最低熟成年数も変わる
また製造面でも「ノンエイジ」にした方がいい場合があります。
ウイスキーは樽ごとに味が違うため、「同じ味」にするには使用している樽を変えることがあります。
熟成年数4年のものをブレンドしなくてはいけないときもあれば、3年熟成のものが最低となることもあるでしょう。
定期的に最低熟成年数が変わってしまう可能性があり、短期間で何回も変わっていたら消費者は混乱してしまいます。
消費者の混乱や毎回ラベルを変えるコストをなくすため、「ノンエイジ」としてリリースすることもあるでしょう。
高価だけど、短期熟成の原酒を使用している
中には1万円以上の高級なノンエイジウイスキーも存在します。
こういったウイスキーには、3年、10年、15年、45年の原酒のように超長期熟成の原酒と短期熟成の原酒がブレンドされていることがあります。
45年の長期熟成原酒がブレンドされているのに「3年」の表記では、「なぜ3年しか熟成していないのにこんなに高いんだ」と消費者は思うでしょう。
だったら、ノンエイジでリリースして「45年以上熟成させた原酒を使用」などの説明文を添えた方が消費者も納得できると思います。
実際、宮城峡蒸留所50周年を記念してリリースされた
ともにノンエイジとなっています。
ノンエイジウイスキーの魅力
上で紹介したように、「ノンエイジ」にはさまざまなランクの銘柄があり、値段も使われている原酒の希少性もバラバラです。
- 万人受けを狙って「価格」と「ライトさ」を重視したもの。
- マニアの入り口として「程よい価格帯」と「クセ」を重視したもの。
- マニア向けの「高級でラグジュアリーさ」・「希少性」を求めたもの
- 「蒸留所が一番作りたい味」を求めたもの
などなど
オフィシャルのスタンダードボトルから限定ボトルやスモールバッチなど様々です。
ウイスキー自体、長期熟成だからいいウイスキーではありません。
長期熟成の原酒の方が樽のニュアンスが強く出ていることが多いので、短期熟成とブレンドすることで深みと程よい個性のある最高のウイスキーが生まれることもあるのです。
このように、「ノンエイジウイスキー」は意外と奥の深い世界です!!
ノンエイジウイスキーでオススメの銘柄
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最後に……
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか。
今回は、「ノンエイジ」のウイスキーについてまとめてみました。
近年ウイスキーはそのものの味より「希少性」が注目されがちです。
でもウイスキーの「希少性」なんて些細なもの。
それに囚われすぎず、ウイスキーを嗜んでみたらもっと楽しいと思います!!
、
「熟成年数」や「希少性」にとらわれず楽しんでみるとウイスキーはもっと広い世界を見せてくれます!
ぜひ「ノンエイジウイスキー」のように固定概念にとらわれず楽しんでください!!
それでは良いウイスキーライフを!!
また次回もよろしくお願いします!!
コメント
コメント一覧 (2件)
id:zarugawaさん
いつもコメントありがとうございます!!
そうなんですよ。
ノンエイジって奥が深いんですよ!!笑
id:santa-bakingさん
いつもコメントありがとうございます!!
こうやってウイスキーを見てみるのも面白いですね!!