
本日もお越し頂きありがとうございます。
ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。
今回はアメリカのシングルモルト「ウエストランド アメリカンオーク Westland American Oak」のテイスティングレビューです!!
『ウエストランド アメリカンオーク』
について
ウエストランドは2010年シアトルを中心として創業したウイスキー蒸留所。
アメリカではかなり珍しい、シングルモルトウイスキーにこだわる蒸留所です。
実はアメリカンウイスキーの法律では、51%以上モルトを使用していれば、モルトウイスキーと名乗ることができます。
ところが!!
ウエストランドでは、100%モルト原料!!
しかも、地元ワシントン州産の大麦から作ったモルトを使用、原料にはかなりこだわって作っています。
実はシアトル近郊は、クラフトビールも有名な産地。
そのため製麦所も多く、清らかな水源に熟成に適した環境でモルトウイスキーを造るには最適な場所だそうです。
ウエストランドのモルトウイスキーは、特に3つの要素を大事にしています。
- 原料のモルト
- 発酵、酵母
- 樽
モルトはなんと6種類以上ものモルトを使い分けています。
その中には、ビールに使われることの多い
「ロースト麦芽(チョコレートモルト)」
「ライトトーストモルト(ミュンヘンモルト)」
も入っています。
また酵母は「ベルジャン・セゾン」の酵母が使われているそう。
ベルジャン・セゾンとは??
ベルギー発祥の農家が自家製していたビールのこと。
農閑期の冬にビールを醸造し、夏の農作業時に飲んでいたビールだそうです。
やや酸味があり、フルーティな味わいが特徴。
爽やかに楽しみたい日にはピッタリですね!!
ちなみにアメリカで「セゾン」スタイルのビールは結構人気なのだとか。
そして樽は、厳選した晩成型のオークをゆっくり自然乾燥させて作っているそうです。
ウエストランドの作り方は、伝統的なスコッチスタイルのモルトウイスキー!!
ですが、その細部に革新的なこだわりを埋め込んでいます。
まさに「温故知新」という言葉が最も似合うモルトウイスキーです!!
ウエストランド蒸留所について詳しくはこちら
『ウエストランド アメリカンオーク』
テイスティングレビュー

| アルコール度数 | 46% |
|---|---|
| 年数 | NA |
| ボトル容量 | 700ml |
| 価格帯 | 7000~8000円 |
| 評価 | [star-list number=4]82/100 |
色

やや赤みがかった黄金色
アロマ
バニラとオレンジ、
香ばしいローストカカオにバナナのような甘さとミントのような爽やかさ。
後の方はややスパイス感も感じる。
コメント

ストレート

大まかな印象は、スコッチより芳醇で、バーボンより穏やかなウイスキー。
スコッチとバーボンの中間のような感じです。
口に入れた瞬間にベイクドチョコレート。
香ばしい香りとともに苦みや渋みが広がります。
そしてバニラ、はちみつ、オレンジといったニュアンスのフレーバー。
甘みは穏やかで、やや酸味あります。
どちらかというと少しドライな印象。
ビターなチョコレートというニュアンスが強く大人っぽいです。
芳醇で複雑なフレーバーからほのかなミントの爽やかな余韻。
モルティさとウッディな香りの中にミントとチョコレートのニュアンスがあるウエストランドアメリカンオーク。
その味わいをギモーブ(生マシュマロ)で表現してみました。

トワイスアップ

カカオの香りにオレンジとクランベリーのフルーティさ。
バニラと少し駄菓子っぽい香りも感じます。
甘みはそこまでなく、舌にのる味わいは少しドライめ。
ただ複雑でカカオニブのビターさを感じます。
そのカカオのビターなフレーバーはずっと続き、しばらくカカオの余韻を楽しむことができます。
ロック

カカオとバニラの香りは健在!ただ少し穏やかかなと思います。
ストレートの時より口当たりがよくざらつくテクスチャーは気になりません。
ただ甘みは少し感じにくくなるかもしれないです。
コーヒー、薄皮付きのアーモンド、コリアンダーシードの印象。
ほかの飲み方と比べると少しドライで大人っぽいです。
ハイボール
カカオとバニラの香りが立っていてかなり心地いいです!
口当たりはやわらかく、ストレートの時に感じたざらざら感がいいアクセントとなっています。
かなりウッディでトーストしたナッツやベイクドチョコの印象。
少しだけミントを感じつつ、複雑な余韻が長く続きます。
従来のウイスキーにはない香ばしいカカオの深みとアフターフレーバーが面白いです。
水割り

カカオとバニラの香りは感じますが、少し穏やかになっています。
口当たりはハイボールと同じくやわらかく、そしてざらざら感がいいアクセントとなっています。
ローストナッツ、コーヒー、ベイクドチョコレート、クローブのフレーバーがふわっと広がってきます。
余韻に近づくにつれてどんどん香りが伸びてきて、ハイボールの時とそん色ないほどの深い余韻が楽しめます。
お湯割り

カカオの香りはありますがアルコールの香りも強く感じてしまいます。
飲んでみるとやわらかく、カカオのフレーバーがしっかりと感じられます。
カカオの実でお茶を作ったとしたらこんな感じ?って思うほどカカオフレーバーが強いです。
バニラ香とウッディさ、タンニンの渋み、コーヒー、ペッパーとクローブのスパイス香など様々な香りが楽しめます。
飲み方別評価まとめ
| 飲み方 | おすすめ度 |
|---|---|
| ストレート | [star-list number=4]4 |
| トワイスアップ | [star-list number=3.5]3.5 |
| ロック | [star-list number=3.5]3.5 |
| ハイボール | [star-list number=3.5]3.5 |
| 水割り | [star-list number=4]4 |
| お湯割り | [star-list number=3]3 |

最後に……

本日もお越し頂きありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか。
個人的に今推しメンの「ウエストランド」
今までアメリカンシングルモルトウイスキーは、
新樽の使用義務によりバーボンとそん色ないウイスキーばかりでした。
そんな中誕生したのが、アメリカンシングルモルトウイスキー「ウエストランド」。
スコッチシングルモルトに近いけどどこか違う。
バーボンなどほかのアメリカンウイスキーに近いけど違う。
新しさを感じつつ、なじみやすさもあるウイスキーだと思います。
まだ比較的新しい蒸留所でこだわりのシングルモルトを作っているので、価格帯は高め。。。
ただこの蒸留所の低価格帯定番ボトルがリリースされれば一気に人気になると思います。
希望としては、4000~5000円台のボトルが出れば……。
味わいはかなり美味しく、可能性を秘めたこれからが楽しめなシングルモルトです。
まだ飲んだことないという人はぜひ味わってみてください!!
それでは良いウイスキーライフを
また次回もよろしくお願いします!!


