勇者のウイスキー!?『ダルモア Dalmore 蒸留所』!そのストーリーと特徴を解説

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本日もお越し頂きありがとうございます!!

実は王道RPGが好きなウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o

今回のテーマは「勇者のウイスキー『ダルモア Dalmore』」についてです!!

 

 

大きい牡鹿が印象的なボトルのダルモア Dalmore。

 

オレンジやキャラメルに似たフレーバーに、骨格のしっかしとした特徴の典型的なハイランドモルト!!

ボトルの牡鹿ほど大きなインパクトはないですが、深く芳醇な味わい。

 

モルトファンから支持されている通好みのシングルモルトウイスキーです。

 

またブレンデッドウイスキー「ホワイト&マッカイ」のキーモルトとしても有名です。

 

 

とは言え『勇者のウイスキー』って言葉やっぱり気になりますよね??

 

 

ボトルの見た目が「勇者感」があるからかな?って思いそうですが、

実はこの紋章にまつわるストーリーが『勇者のウイスキー』と呼ばれる所以なのです。

 

そこで今回は「ダルモア Dalmore」蒸留所の特徴と製法をまとめつつ、

「ダルモア Dalmore」と勇者にまつわるストーリーについてもまとめていこうと思います!!

 

「勇者」がお好きな方、ぜひおうちに常備してみてはいかがでしょうか??

 

 

 

目次

ダルモア Dalmore蒸留所について

 

 

ダルモア蒸留所はスコットランド・北ハイランドのアルネスにあります。

 

 

 

ダルモア Dalmoreはゲール語・ノース語で「広大な牧草地」という意味。

 

この地域は鹿狩りが盛んで、またスコットランド国内で最も質のいい大麦が育つといわれています。

 

小さい蒸留所ながら、年間生産能力430万ℓ。

歴史と伝統のある蒸留所です。

 

 

また「ダルモア Dalmore 」の超長期熟成ものは、ロンドンや香港で行われる海外オークションで常連のウイスキー

オークションで1000万以上もの高値がつけられることもしばしばです。

 

2017年には「62年」が1,700万円

2018年には「59年」が1,250万円

2019年には「49年」が1,540万円

 

で落札されています。

 

一度でいいから飲んでみたいですね。。。。

ちなみに60年以上のダルモアを飲んだ人が残したテイスティングコメントには、「倉庫にしまわれた古びたアンティーク家具の味」と書かれていたそうですww。

 

 

ダルモア Dalmoreのストーリー

 

ダルモア Dalmoreは、1839年にアレクサンダー・マセソンが設立。

 

その後1867年に地元の農家マッケンジー兄弟が蒸留所を譲り受けます。

それから長きにわたってマッケンジー家が、運営をしていきました。

 

「ダルモア Dalmore」のボトルに描かれた牡鹿は、このマッケンジー家のエンブレム

 

この牡鹿は、実はスコットランドで最も偉大な王の一人『アレクサンダー3世』にゆかりのエンブレムなのです!!

 

そのストーリーは‥

ダルモア蒸留所付近は、古くから鹿狩りが盛んな地域でした。

 

1263年、アレクサンダー3世もいつものように鹿狩りを楽しんでいました。

 

 

するとアレクサンダー3世は、大きな牡鹿に襲われてしまいます

 

 

アレクサンダー3世は牡鹿の角で負傷。

この時アレクサンダー3世を救ったのが、マッケンジー家の祖先にあたる人物でした。

 

アレクサンダー3世はその褒美として、12本の枝角を持つ牡鹿の紋章をマッケンジー一族に授けます

 

この紋章がマッケンジー家の家紋となり、ダルモアブランドのラベルの由来となっています!

そしてそのマッケンジー家が作ったウイスキー『ダルモア』は、『勇者のウイスキー』と呼ばれるようになりました

 

 

 

 

1867年からダルモア蒸留所の運営にあたったマッケンジー兄弟は、ホワイト&マッカイ社の創業者と友人関係だったそう。

 

そのことからダルモア Dalmoreは、ブレンデッドウイスキー「ホワイト&マッカイ」そして同社へ原酒を提供しています

 

ダルモアは一世紀にわたってマッケンジー家が携わってきた蒸留所です。

 

ところが、一時期マッケンジー家から離れ、ウイスキーを作っていなかった時期がありました。

 

それは第一次大戦中。

蒸留所は、連合軍に接収されてしまいます

1917年には全てのウイスキーが運び出され、生産停止に。

その後海軍本部に接収され、地雷の組み立て工場として使われていたそうです。

 

北海に通じるダルモア蒸留所は、軍事拠点に適していたみたいですね。。

 

1920年になんとかマッケンジー家が蒸留所を買い戻しますが、その直後に「アメリカ禁酒法」そして第二次大戦が蒸留所を襲います。

経営難を強いられ、1942〜45年の間休止を余儀なくされます

 

1945年に再稼働。

1960年にホワイト&マッカイ社の傘下になります。

ただ運営はマッケンジー家がそのまま引き継ぐ形になりました。

そこからしばらくマッケンジー家のものが同社の役員となっています。

 

この合併で蒸留所は大きく拡大。

スチルを増産し、生産量を大きく伸ばしました。

 

2007年、インドのUB(ユナイテッド・ブリュワリー)社が蒸留所を買収。

この時、経営権がマッケンジー家から離れてしまいます。

 

そして2014年、フィリピンのエンペラドール社が蒸留所を買収

以降エンペラドール社所有の蒸留所として稼働し続けています。

 

 

ダルモア Dalmoreのこだわりの製法

 

ダルモア蒸留所は、年中無休24時間体制で生産を行っている蒸留所。

それも13人体制ほどで行うそうです。

 

ウイスキーの仕込みは基本ノンピート麦芽

使う大麦は、コンチェルトとクロニクル種で、一回の仕込みになんと10.4tもの麦芽を使うそうです。

 

 

仕込み水にはアルネス川の水を使い、ステンレス製のセミロイタータンで糖化。

10.4tの麦芽から48500ℓの麦汁を抽出します。(大体平均値ぐらい)

 

 

発酵槽はオレゴンパイン製で、50時間ほどかけて出来上がるモロミのアルコール度数は9%

 

このモロミを独自の形をしたスチルで蒸留していきます。

 

再留釜には、ウォータージャケットが取り付けられていて、『還流』が起きやすいシステムとなっています。

 

『還流』とは

スチル内部で蒸気が再び液化し、また蒸留前の液に戻っていくこと。

還流が繰り返されることで、重たい成分がより取り除かれやすくなります。

すると出来上がる原酒は、軽めの酒質になりやすいです。

 

 

そうしてできた原酒を、ダルモアは1stフィルのバーボン樽や様々なワイン樽で熟成させるそう。

通常シェリーワインの樽で寝かせることの多いスコッチですが、ダルモアはマデイラやポート、マルサラなど様々なワイン樽でリッチに仕上げるそうです。

 

またバーボン樽はアリゲーターチャーというしっかりバーナーで焦がした樽。

シェリー樽はシェリーの名門「ゴンザレス・ビアス社」から提供られているそうです。

 

 

こういった樽へのこだわりがリッチな深いコクを生み出しているのだと思います。

 

ダルモア Dalmoreのラインナップ

 

ダルモア

 

ダルモア 12年

 

深くリッチ!!

そしてオレンジのようなフレーバーにキャラメルのようなコク

12年物にしては特に長い余韻が多くの人を虜にしていると思います。

 

飾っておいてもかっこいいボトルですし、味わいもよく『勇者』の名に恥じないウイスキーです!!

 

 

ダルモア 15年

 

 

より芳醇でリッチ

深いコクとクローブやシナモンのようなスパイス感が12年より強く感じます

 

暖炉の前、揺れる椅子でゆらゆらしながらまったり飲みたいウイスキーww!!

 

晩酌の時間を優雅に彩ってくれるウイスキーだと思います!!

 

 

ダルモア Dalmore 蒸留所データ

 

 

創業……1839年

創業者……アレクサンダー・マセソン

オーナー会社……エンペラドール社

年間生産能力(100%アルコール換算)……約430万ℓ

使用麦芽……コンチェルト種、クロニクル種の基本ノンピート

仕込み水……アルネス川

発酵槽……4基

ポットスチル……初留釜4基、再留釜4基

生産区分……北ハイランド

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今回のお話いかがだったでしょうか。

 

 

面白かった、ためになったと思っていただけたら嬉しいです。

 

また次回もよろしくお願いいたします。

それでは『酔いウイスキーライフ』を!!! 

 


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この記事を書いた人

香りづけに使用したことからウイスキーにどっぷり嵌ってしまった料理人です。
調理師の仕事をしつつ、ウイスキーと料理の魅力を紹介するためにブログ・メディアを作成。
様々な視点からウイスキーを解説しています。

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