
本日もお越し頂きありがとうございます。
ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のテーマは「ウイスキーのアルコール度数のヒミツ」について

また、どうやって決めているの?
ウイスキーは、蒸留酒というお酒のジャンルとなるのでアルコール度数はかなり高いです。
ウイスキーのアルコール度数40%以上!!
アルコール度数40%にもなると……
- アルコール度数が高いから飲みにくそう。
- 中でも高いアルコール度数のウイスキーは、「危ない」飲み物。
- 高いアルコール度数すぎて、絶対飲めなさそう。
こういったイメージがありませんか??
様々なウイスキーを飲んできて、僕は一つの結論に至りました。
それは……
高いアルコール度数のウイスキーほど、美味いウイスキーが多い!!!
決して僕がおかしくなったわけではありません。
今でも僕はお酒が弱いままです。
ただ「なぜウイスキーはアルコール度数が高いほど美味しいのか。」その理由もある程度明確に言えます。
そして、「お酒が弱いけど飲めるようになりたい。」こういった方にこそ、断然ウイスキーをオススメしたいです!
それはなぜか。
その秘密はウイスキーのアルコール度数がヒントとなっています。
今回は、
- ウイスキーはなぜアルコール度数が高いのか
- アルコール度数が高いほど、おいしいウイスキーが多くなるのはなぜか
- なぜ高アルコールなウイスキーがお酒の弱い人にこそオススメなのか
を中心に僕の考えを述べていきます。
そして「ウイスキーは、上級者向けのお酒」という固定概念を壊していこうと思います。
今回の記事でわかること……
- ウイスキーのアルコール度数はなぜ高いのか。
- ウイスキーのアルコール度数に隠された秘密とは?
- アルコール度数の高いウイスキーの方がうまいという理論
- お酒が弱い人にこそウイスキーをおすすめする理由
ウイスキーの度数って何度??
ウイスキーのアルコール度数は、40%以上です。
中でも「40%」、「43%」、「46%」とこの3パターンが圧倒的に多いです。
ただ日本限定で、「37%」のアルコール度数のウイスキーもあります。
大雑把に、40%前後がウイスキーの平均的なアルコール度数と思ってください。
つまり製品の2/5はアルコールです。
そう考えるとかなり飲みにくそうですよね。
さらにウイスキーは水とアルコール(エタノール)で9割以上を占めています。
実は、ほとんどが水とエタノールです。
そしてウイスキーの味わいを決定している香味成分は、1%程度だそう。
その1%の中に数千種類もの香味成分が含まれていて、その配合の違いで「ウイスキーの味・個性」が変わっていきます。
関連記事⇨【ウイスキー×香り】ウイスキーのアロマ・フレーバーとは??ウイスキーの魅惑的すぎる香りについて
他のお酒とアルコール度数を比較
他のお酒とも比較していきたいと思いますが、その前にお酒には3つの種類あることはご存知ですか??
それは……
- 糖分の含まれる液体を発酵して作られる『醸造酒』
- 醸造酒を蒸留して作られる『蒸留酒』 ←ウイスキーはコレ!!
- 醸造酒や蒸留酒に糖分や香草、スパイスなどの香りをつけた『混成酒』
この3種類です。
今回は、醸造酒と蒸留酒に絞って比較していきたいと思います。
それぞれアルコール度数もっと高い・低い製品もあります。
醸造酒
ビール | 4~7% |
マッコリ | 6~8% |
ワイン | 12~15%程度 |
日本酒 | 14~18%程度 |
紹興酒 | 16~18%程度 |
蒸留酒
焼酎 | 25~35%程度 |
ウイスキー | 40%以上 |
ブレンデー | 40%以上 |
ジン | 40%以上 |
ラム | 40%以上 |
テキーラ | 35~55% |
ウォッカ | 40%以上 |
このように比較してみると、
ウイスキーのアルコール度数って蒸留酒の中では、一般的なアルコール度数ですよね。
実は、ウイスキーは大体アルコール度数65%程度は上限ぐらいです。
対して、ラムやウォッカなどはアルコール度数75%以上のものもあります。
中には96%の蒸留酒(スピリタス)というのも……。
ウイスキーのアルコール度数は、蒸留酒を基準とするとそこまで高くはないかなと思います。
ただし、日本の蒸留酒というと焼酎が基準となる方が多いと思います。
実は焼酎は、蒸留酒の中ではアルコール度数が低い方です。
焼酎を基準に考えると蒸留酒が全般的にアルコール度数が高いと感じてしまうと思います。
なぜウイスキーの度数は高いのか
それでもアルコール度数40%以上の蒸留酒。十分に高アルコール飲料だと思います。
なぜウイスキーのアルコール度数が高いのか。
それは「蒸留」という製法にあります。
水が100℃で蒸発するのに対して、アルコールは78.3℃程度で蒸発していきます。
「蒸留」とは、この温度差を利用してアルコールを濃縮する作業のこと。
蒸留前の「モロミ」という状態ではアルコール度数7~8%程度だったものが蒸留され、65~70%程度までアルコール度数を上げ熟成前のウイスキー「ニューポット」という原酒を造っています。
そしてウイスキーは、蒸留時のアルコール度数上限が決まっています。
それは、スコットランドやアイルランドでは94.8%、バーボンウイスキーでは80%です。
あまりにも高いアルコール度数で蒸留してしまうと、原料由来の味わいがほとんど残らないそう。
ただ多くの蒸留所は65~70%程度で蒸留し、原料の個性を残しています。
そして、大体樽に詰めるときにアルコール度数63%前後に度数調節することが多いそうです。
その理由はアルコール度数63%が最も樽の成分を抽出できるから。
この63%というアルコール度数が、樽の持ち味を最大限に引き出せるピークのアルコール度数だそうです。
熟成によってアルコール度数は増減(多くは減少)しますが、製品となるウイスキーは、65~70%ぐらいが上限となるわけです
なぜ度数が高い方が美味しい?
なぜウイスキーはアルコール度数が高いと美味しいものが多いのか。
その理由には、ウイスキーのアルコール度数に隠された秘密が関係しています。
ウイスキーの度数に隠された秘密とは??
ウイスキーには、37%、40%、43%、46%のパターンが多いという話冒頭の方で書きましたよね。
その理由を表にまとめました!!
理由 | |
37% | 日本の酒税法では37%までが一律税率。 37%を超えると1%ごとに税金が加算されます。 |
40% | ウイスキー主要国で定められている「ウイスキー」の最低アルコール度数。 |
43% | 「エクスポートストレングス」と呼ばれる 国際市場で流通するスコッチウイスキーの伝統的な最低アルコール度数。 |
46% | ノンチルフィルタードという 冷却ろ過を行わないために必要な最低アルコール度数。 |
上の表を見るとわかるように、46%以外は法律上の都合のアルコール度数です。
対して46%は製造上の都合となっているアルコール度数。
冷却ろ過という作業を行わないでも品質が保てるように、46%のアルコール度数にしていることが多いです。
本日もお越し頂きありがとうございます。おぼろげに「46」という数字が浮かんできたウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o) 本日は「実は[…]
なぜウイスキーで冷却ろ過が行われているかというと……
ウイスキーを低温下に置いておくと白く濁ったり、綿状のカビのような浮遊物が浮いたりすることがあります。
すごく見た目が気持ち悪いです。
これは飲み物として、良くない。。
ところが、この浮遊物や白く濁らせる成分はウイスキーの香味成分なことが多いです!!
冷却ろ過を行うということは、
製品の見た目・品質を守るために、ウイスキーの大切な香味成分を取り除いているという作業ともいえるのです。
白濁や浮遊物が出てくる現象は、アルコール度数46%以下のウイスキーが低温化にされされると起きやすいといわれています。
つまり、アルコール度数46%以上のウイスキーには、ウイスキー本来の複雑なフレーバーがそのまま残っているということです!!
つまり、アルコール度数の高い方が、香味成分が豊富に含まれています。
香り高くて美味しいウイスキーに高アルコールのものが多い理由ははアルコールに香味成分が残りやすいことにあります!!
なぜお酒が弱い人こそ「ウイスキー」??
「アルコール度数が高いほど、ウイスキーは美味しいものが多い。」
その理由はなんとなくご理解いただけたかなと思います。
だからって「お酒が弱い人にこそ、アルコール度数の高いウイスキーがオススメ」という結論の答えにはならないですよね。
なぜウイスキーがおすすめなのか「飲み方」「感覚」の面から解説していきます!!
お酒に弱い人はウイスキーの飲み方で調節すればいい。
ウイスキーは高アルコールなお酒です。その分様々な飲み方をすることができます。
よく知られているウイスキーの飲み方は……
だと思います。
その他には……
- ミスト
- トワイスアップ
- ハーフロック
などがあります。
それぞれの飲み方のアルコール度数について、大まかな度数をまとめてみました。
ストレート | 40% |
オン・ザ・ロック | 40%(氷が解けることで減少) |
ハイボール | 6~10%(氷が解けることで減少) |
水割り | 10%程度(氷が解けることで減少) |
ミスト | 40%(氷が解けることで減少) |
トワイスアップ | 20% |
ハーフロック | 20%(氷が解けることで減少) |
お湯割り | 10%程度 |
ハイボールや水割りは、ワインや日本酒を飲むよりアルコール度数が低いです。
ウイスキーは飲み方を工夫すれば、お酒が弱い人でも親しみやすいお酒かなと思います!
そして感覚なお話ですが……
アルコール度数46%のウイスキーは最低でも4000円ぐらいはしてしまう高価なお酒です。
そんなお酒を一気飲みしたいですか??
多くの人が、高価格帯なお酒を前にしたときにゆっくりちびちび飲むかなと思います。
しかもそのお酒がアルコール度数の高いお酒となると、よりゆっくり嗜むように飲むのではないでしょうか。
そのようにちびちび飲んでいくことで、ビールやワインを飲むより圧倒的に少ない飲酒量で満足できることが多いそうです。
ビールやワインがウイスキーよりアルコール度数が少なくても、量を飲んでいたら血中アルコール濃度は高くなりますよね。
どんなお酒でもそうだとは思いますが、お酒は嗜むもの。
罰ゲームのように一気飲みするものではありません。
ゆっくりお酒を味わいながら、お酒を楽しんでいきたいですね!
本日もお越し頂きありがとうございます。実はお酒が弱いウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o) 今回のテーマは「お酒が弱い人こそウイスキーをオススメする理由」につ[…]
悪酔い対策
ただゆっくり嗜んでいっても、ついつい飲みすぎてしまう時ってあると思います。
特に高アルコールなウイスキーは飲みすぎてしまうと、かなりの量のアルコールを摂取してしまう危険があります。
飲みすぎないためには、自分でセーブするポイントを作ること、そして適度に水を飲むことが大切だと思います。
ただ飲みすぎてしまった時、正直つらいですよね。。
そんなときにオススメなのが、トマトジュースです。
トマトには、肝臓のアルコールの代謝を促進させる酵素を活性化させる効果があるそうです。
そのため、二日酔いには特に効果があるといわれています。
本日もお越しいただきありがとうございます。元イタリア料理人でトマトには少しだけうるさいウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o) 今回のテーマは「実は合う『トマトとウ[…]
楽しいお酒。
ただ飲みすぎてしまうとつらい思いをしてしまうのもお酒。
上手に付き合って嗜んでいきたいですね。
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか?
ウイスキーのアルコール度数について僕なりの考えを述べてきましたが、
一番は「好み」だと思います。
もちろん高いアルコール度数のお酒を無理やり飲んでほしいわけではありません。
好きなタイミングで、お好きな飲み方で、美味しいウイスキーを嗜んでもらいたい。
お酒の弱い僕が、お酒好きになった理由がウイスキーです。
先入観だけでウイスキーを『キツイお酒』と決めつけず、一度じっくりと味わってみてもらいたいなと思います!!
それでは良いウイスキーライフを!
また次回もよろしくお願いします!!
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