世界で最も飲まれているスコッチウイスキー”ジョニーウォーカー”。
ウイスキー好き以外でもその名前が認知されているほど人気の高い銘柄で、日本では「ジョニ黒」「ジョニ赤」の愛称で親しまれています。
今回は、ジョニーウォーカーについてストーリーや構成原酒、ラインナップなどをまとめました。
ジョニーウォーカーについて
ジョニーウォーカーは、200か国以上で年間約1億2000万本も販売されている大人気スコッチウイスキー。
斜め崖のラベルに四角いボトル、闊歩するストライディングマンは、ひと目で「ジョニーウォーカー」だとわかるブランドの特徴です。
作家や映画監督、スター俳優、トップアスリートからも愛されており、作品にもよく登場しております。
- 海辺のカフカ(村上春樹)、「ジョニーウォーカー」と名乗る人物が登場
- ザ・バンド、レイナード・スキナード、エリオット・スミスなど数多くのアーティストの作品中に登場
- F1のマクラーレンチームのスポンサー
- 「硫黄島からの手紙」
- 「サザエさん」にてたびたび高級酒の代名詞として登場
など
ラインナップのほとんどがモルト原酒とグレーン原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキー。
ブランドが所有する約700万樽の中から40~50種類のモルト原酒を厳選しブレンドして作られています。
多彩な原酒をブレンドし作り上げる緻密な味わいは、80年以上も世界中で最も愛されるウイスキーブランドの底力と言えるでしょう。
ジョニーウォーカーの構成原酒
前記したようにジョニーウォーカーブランドが所有している樽は700万樽以上ともいわれています。
その中から、モルト原酒だけでも40~50種類もの原酒を厳選し組み合わせて作られています。
さらに数~十数種類のグレーン原酒をブレンドしているため、膨大な原酒を緻密に組み上げてジョニーウォーカーは作られているのです。
700万樽の中から40種類以上もの原酒の特性を見出して、緻密に調合するブレンダー。
すごすぎる……。
ジョニーウォーカーはライナップごとに構成原酒が異なりますが、主に11つのモルト原酒がキーモルトとなることが多いです。
特に、スモーキーなアイラモルトはジョニ黒は「ラガブーリン」、ジョニ赤は「カリラ」と言われています。
幻の原酒を使用したゴーストシリーズだと「ブローラ」とか「ポートエレン」もキーモルトに使われていたよ。
ジョニーウォーカーのストーリー
ジョニーウォーカーを作った男 ジョン・ウォーカー
1819年、創業者ジョン・ウォーカー(愛称ジョニー・ウォーカー)は14歳の時に父から受け継いだ農場を売却し、翌年食品雑貨店を開きます。
若干15歳にして店と家族を支えていました。
1823年、酒税法が改正されるとジョンの店もアルコール飲料を取り扱い始めます。
税が改正されて政府公認蒸留所ができ、スコッチウイスキー界が大きく動いた年だね!
1825年以降にはウイスキーの販売も行うようになります。
1853年にアンドリュー・アッシャーが世界初のブレンデッドウイスキーを販売し、成功したことを聞きつけたジョン。
紅茶やスパイスをブレンドしていた経験や技術を用いて、高品質なブレンデッドウイスキーを作り上げます。
そのブレンデッドウイスキーはたちまちスコットランド中で大人気になりました。
ブレンドに魅了されたジョンは、さらにブレンドの技術を磨き上げていきます。
世界トップブランドへ!!
ジョンから息子のアレキサンダーにバトンタッチされた頃、世の中は産業革命の時でした。
1867年、グローバル市場に可能性を感じたアレキサンダーは、ウイスキー史上初の大量生産に取り組みます。
「オールド・ハイランド・ブレンド」 として商標登録し、世界に向けてリリース。
そして世界を渡航する大型船の船長たちを招集し、船長をブランドアンバサダー に就任させました。
ほとんどの港町やその周辺地域でオールド・ハイランド・ブレンドは販売され、一気に世界中で愛される銘柄となっていきます。
この時に、ブランドの特徴である 四角形のボトルと斜めのラベルが採用。
船で運んでも割れにくく、遠目で見てもわかるデザインによって、より支持されていきます。
100年以上も前にこのデザインが完成していたとか、当時のデザイナーが優秀すぎる!
1990年代からは高級志向も取り入れていき、1992年にブルーラベルを発売。
2000年代に至るまでには、モルト原酒のみを使用したグリーンラベルも発売されます。
高級層からの支持も得て、ジョニーウォーカーは世界トップシェアのウイスキーになりました。
闊歩する男、ストライディングマンのヒミツ
ラベルに描かれたハットにブーツ、スティックが印象的な紳士。
これには「ストライディングマン」という名前が付けられています。
闊歩する男、大股で歩く男という意味で、創業者ジョン・ウォーカーがモデルです。
1908年に風刺漫画家のトム・ブラウン氏が、メニューの裏に描いたスケッチを採用したものだと言われています。
1820年 | 創業者ジョン・ウォーカーが相続した農地を売却し、食料雑貨店をオープンさせる |
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1823年 | 酒税法改正を機に、アルコール飲料の取り扱いを始める |
1825年 | ウイスキーの販売開始 |
1853年 | 初のブレンデッドウイスキー誕生。ジョン・ウォーカーもウイスキーのブレンド業を開始 |
1867年 | 2代目アレキサンダーが史上初のウイスキーの大量生産を開始 |
1889年 | アレキサンダーが引退し、息子のアレキサンダー2世とジョージに会社を委ねる |
1909年 | 主力銘柄を「レッドラベル」と「ブラックラベル」に改名 |
1920年 | 世界120か国以上で愛されているブランドとなる |
1934年 | ジョージ4世により英国御用達の許可証を授かる |
1992年 | 高級志向のブルーラベルを発売。2000年代までにはモルト原酒のみのグリーンラベルも発売 |
定番ラインナップ
ジョニーウォーカー レッド
ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
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生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | ‐ |
世界No.1スコッチウイスキー「ジョニーウォーカー」。
ジョニーウォーカー レッドラベルはタリスカーをキーモルトに35種類の厳選された酒齢10年上の原酒をブレンドしています。
リンゴのようなフルーティさを包み込むスモーキーな香りに軽快な味わいが特長。
ハイボールで飲みやすく気軽に楽しめる一本です。
ジョニーウォーカー ブラック
ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
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生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | 12年 |
ジョニーウォーカーブラックラベルは、世界No.1スコッチウイスキーブランド”ジョニーウォーカー”のフラグシップボトルです。
4種類のキーモルト(クライヌリッシュ、グレンキンチー、カリラ、カーデュ)に29種類以上ものモルト原酒を使用。
12年以上熟成させた原酒のみ厳選しブレンドされています。
奥深くバランスのいい味わいと華やかな香り、スモーキーなアクセントが特徴です。
ストレートからハイボールまで幅広くお楽しみいただけます。
ジョニーウォーカー ダブルブラック
ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
---|---|
生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | 12年以上 |
世界No.1スコッチウイスキーブランド”ジョニーウォーカー”。
ジョニーウォーカー ダブルブラックは、フラグシップボトルである「ブラックラベル12年」のスモーキーさをより際立たせたボトルです。
力強くフルボディ、バランスのいい味わいとスモーキーな余韻が特徴。
ストレートからハイボールまで幅広くお楽しみ頂けます。
スタンダードな「ブラックボトル」のブラッシュアップとしてもおすすめです。
ジョニーウォーカー グリーン
ジャンル | ブレンデッドモルト |
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生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 43% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | 15年 |
15年以上熟成させたモルトウイスキーのみで作られたブレンデッドモルトウイスキー。
ジョニーウォーカーの定番ラインナップの中では、唯一のブレンデッドモルトとなっています。
繊細で調和のとれた味わいにガーデンフルーツや花のアロマとウッディなフレーバーが特徴。
バランスが良く、ストレートからハイボール、カクテルベースと幅広くお楽しみいただけます。
ジョニーウォーカー ゴールド
ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
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生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | ‐ |
1820年以来、7つの世代に脈々と受け継がれてきたジョニーウォーカーのブレンド技術。
その技術を称して、現在のマスターブレンダーが作り上げたプレミアム・スコッチブレンデッドウイスキーが「ゴールドラベル」です。
はちみつのようにメロウな香りにベルベットのような滑らかな舌触り、そして力強く長い余韻が特長。
ストレートでも飲みやすく、カクテルベースとしても引き立ちます。
また、プレゼント用としてもおすすめの一本です。
ジョニーウォーカー 18年
ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
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生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | 18年 |
約800万樽と言われているジョニーウォーカーのストック樽から選び抜いた酒齢18年以上の原酒を卓越したブレンディングで調合した一本。
ジョニーウォーカーならではの「スモーキーさ」を残しつつ、18年熟成によるリッチでスムーズな味わいを追求。
なめらかな口当たりに、バニラやマンダリンのようなフレーバー、長く深い余韻が特長。
フルーティな香りとスモーキーさが複雑に絡み合い、洗練された味わいがお楽しみいただけます!
ジョニーウォーカー ブルー
ジャンル | ブレンデッドウイスキー |
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生産国 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
樽 | ‐ |
熟成年数 | ‐ |
1万樽に1樽しか存在しない熟成のピークを迎えた希少な原酒のみ使用したジョニーウォーカー。
並外れたフレーバーと卓越したブレンディングから生み出される味わいはまさに究極のブレンデッドウイスキーと言えるでしょう。
ベルベットのような滑らかなフレーバーに芳醇で少しスモーキーな香り、ウッディな深く長い余韻が特長。
ストレートが最もおすすめで、よく冷えたチェイサーと共に楽しみたい一本です。
コメント
コメント一覧 (12件)
王道中の王道、その名を聞けば泣く子も黙る、ジョニーウオーカーですね( ^ω^ )
ジョニ黒と言われたblack labelは、その昔、庶民には高嶺の花であり、憧れであったと聞きます(゚∀゚)
しかしまぁ40、50種類の原酒をブレンドするブレンダーとは恐れ入ります( ^ω^ )
ブレンダーの方も、シングルモルトやってた方が楽だなと内心思ってそうなぐらいの苦労がありそうです(^^;
その昔、サントリーの工場見学した時に1920年代だかのウイスキー樽が一本だけ残っていて、これが最後の樽なんですよーってお話されてました(‘ω’)こうなると、もう手が出せないですね(^◇^;)
天使の取り分通り越して、天使が宴会開いたのかな(・・?ってぐらい目減りしてそうですね(・・;)
id:okatruck さん>コメントありがとうございます!!
そうですね。。。40~50種類の原酒をブレンド。700万樽のウイスキーを管理するブレンダーはものすごい労力だと思います。
サントリー山崎蒸留所さんの1920年代の樽僕も見ました。
とても樽の味が出すぎて飲めたものはないそうですが、最後の一滴まで天使たちが飲んでしまいそうですね!!(笑)
id:tetsu3423 さん>いつもコメントありがとうございます!!ストーリーも併せて面白いウイスキーですよね。
ありがとうございます!!こてっちゃんさんにそういっていただけると嬉しいです!!
id:zarugawa さん>いつもコメントありがとうございます!!ジョニーウォーカーコスパがよくて美味しいですよね!!
ホヤのユッケとハイボールもいいかもしれないです!!
https://www.zarugawa.work/entry/HOYA_Yukke
id:sekitoba1007 さん>コメントありがとうございます!!ジョニーウォーカーは常備したいウイスキーですよね。。
今はジョニー切れです。。。
id:yusana7 さん>コメントありがとうございます!!そういっていただけると幸いです!!
https://www.yusana7.com/entry/japan-passport
この記事すごく面白かったです!!
id:od3673 さん>コメントありがとうございます!!ジョニーは把握しきれないほど種類出てますからね。。。
ちゃちゃクロさんのご紹介していたのジョニーもすごくおいしいですよね!!
しっかりクライヌリッシュ!!
https://www.whiskeywhisky.work/entry/asongofice
id:daigo05htn さん>コメントありがとうございます!!ぜひぜひ!飲んでみてください!!
id:funyada さん>コメントありがとうございます!!ウイスキーって奥が深くて面白いお酒なのでそんな魅力を伝えられたらと思います!
id:simpleisthebest さん>コメントありがとうございます!!
fukubroさんのこの記事の映画すごく面白そうで興味わきました!!
記事の書き方もすごく丁寧ですね。今後ともよろしくお願いいたします!
https://simpleisthebest.hatenadiary.com/entry/movie-little-forest
id:mossa11 さん>コメントありがとうございます!!ですよね。。。
僕も買えるのはブラックまでです。。。
ただゴールドもブルーもグリーンもすごくおいしいです!!
id:hobbing さん>コメントありがとうございます!!
それは知らなかった!!!
指輪物語も好きなので、すごく面白い情報ですね!今度深く調べてみようと思います!!